ねたちょう

▼2017/10/04:無題

Apocrypha次元の話
みんなとわいわいしたい



「わー!! すごい! 見てください神父さま、空飛んでますよ!!」
「ふふ、そうですね」

空中庭園にて子供のようにはしゃぐ少女をシロウは穏やかな笑みを浮かべながら見守っていた。
いつだって「無邪気」を体現したような彼女である。その様は見ていて微笑ましいし、愛しいとも思う。

「セミちゃん、すごいですね!」
「ふん、当然であろう」

セミちゃんという愛称で呼ばれているかの女帝は満更でもない笑みを浮かべており、そんなふたりのやりとりを見守っているシロウもまた穏やかに笑っている。今から戦場へ向かうとは思えないほどの空気だった。しかし基本的にこれがいつもの風景である。

「…………落ちたら痛そう……」

ふと呟く少女に対して「痛いでは済まないだろうなあ」と思う一同だが、それを口にはしない。
もし彼女が此処から落ちるようなことがあれば異様なまでに過保護な神父が助けるだろうし心配はないが、なんというか、本当に落ちそうで怖い。放っておくと何をするかわからないのが彼女である。

「……そういえば、これから何処に行くんでしたっけ? だいせーはいを取りに行くんだったっけ……?」
「はい。ですから、部屋で大人しくしていてくださいね」
「はあい」

シロウにぽんぽんと頭を撫でられて少女は素直に返事をする。
魔術師でもサーヴァントでもないただの一般人、しかもそれらに対する知識も何一つ持ち合わせていない少女。ついでに言うと記憶喪失である。

「……貴女はもし願いが叶うのであれば、何を望みますか?」
「え? ……なんでもですか?」
「はい、何でもです」
「うーん…………そうだなあ……わたし、みなさんと一緒に居たいです!」

あまりにも純粋で真っ直ぐなその願いは、大聖杯などなくても叶うもの。何も知らないからか、……いや、恐らく知っていたとしても彼女は同じことを願うだろう。
その純粋さに触れる度に愛おしく思う。にこにこと笑っている少女に手を伸ばし、小さな頭を撫でてやった。それだけで幸せそうに笑う彼女に、シロウは救われているのかもしれない。



***
あぽくり沼がやばい。
なんかそのうち続くかもしれないシリーズ(?)です。
夢主はあほ。
あぽくりみんなかわいいがすぎる……


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