小ネタ帳
此処は、お話に昇華出来なかった小ネタや、これからお話に昇華するかもしれないネタ達を書き留めた、所謂ネタ置き場です。主に、管理人の覚え書き処。名前変換物は*で表記。鍵付きについてはインフォページ参照。
▽虹色colorful*その2
諸々事情あって今回お蔵入り化した、月刊少女野崎くん夢Vol.2。御子柴編、『初めましての自己紹介』。
※御子柴双子妹設定。
※夢ページでは名前変換仕様で掲載してたけど、お蔵入り化させた経緯でネームレスのデフォルト名表記で明記なう。
苦手な人は回避してちょ。
※尚、こっちに移してくる関係で一部加筆修正済み。
▼以下、追記より本文。
【追記】
よう、俺の名は御子柴実琴。
高校二年生の男子高校生だ。
名前だけ見たら女みてーな名前かもしんねぇけど、これでも歴とした男だぜ。
俺は、常に愛を追い求めるラブハンターだ!
おっと、そこ、間違っても惚れるんじゃねーぞ…?
幾ら俺がイケてるからって見惚れてちゃダメだぜ。
ボーッとしてるその内に、アンタのハートを奪っちまうかもしれねぇからな!
…なんてなッ!!
変に格好付けたりしてっとマジ恥ずかしいぜ。
――と、まぁ、前置き的な話は置いといて…。
放課後になった現在進行形、偶々一人だった佐倉の奴を見付けたんで、丁度良いから一緒に帰る事にした俺達。
ちなみに、いつも一緒の筈の野崎は、また何かのネタを探しにカメラを持ってどっかへ行ったらしい。
アイツも相変わらずブレねーよな…。
まぁ、そんなこんなで、帰宅途中の道すがら、偶然見慣れた背中を行く先に見付けた俺は、躊躇う事無くいつものように声をかけた。
その人物とは、言わずもがな…俺と双子で可愛い大事な妹のマコこと真琴の事だ。
あ、ちなみに、“マコ”っつーのは真琴の愛称だ。
俺が“ミコ”って愛称で呼ばれてるから、反対に“マコ”って呼んでるんだ。
まぁ、別に、普通に名前で呼んだりもするけどな!
仲の良い兄妹らしく、何となく偶に愛称で呼んでみたりもしなかったり…ってな感じだ。
兄妹なんだしな、愛称で呼び合うとかは仲の良い証拠ってところだろ?
そんな理由もあって、普段の感覚で何の躊躇も無く声をかけた訳なんだが…何故か隣の佐倉にめちゃくちゃ驚かれてしまった。
そういえば、鹿島の奴以外に、“実は俺には双子の妹が居る”って事言ってなかったっけか…。
佐倉の奴が如何にも“すげぇ気になってます”ってな顔で訊いてくるもんだから、丁度良い機会だと思って真琴の事を紹介してみた。
すると、案の定、物凄ぇ勢いで聞き返されちまったぜ…何でだ?
「えーっと…そんなに意外だったか?俺に双子の妹が居るのって」
「意外も何も、みこりんはてっきり一人っ子なんだとばかりに思ってたよ?」
「マジかよ。俺、そんなに一人っ子な奴に見えるか…?」
『たぶん雰囲気じゃない…?イケメンぶってる癖してヘタレなトコとかさ』
「ヘタレで悪かったなぁ!つか、今ヘタレは関係無ぇだろ!?」
口許をワザと押さえて笑ってきた真琴は、これまた馬鹿にするように棒読みで「ぷーくすくすっ(笑)」って笑いやがった。
この野郎〜…っ、後で帰ったら覚えてろよ!?
今日の仕返しは後日どっかでやり返すとして…一先ずは、コイツの友人関係を広める為に、改めて自己紹介するように肘で小突く。
すると、一瞬「ァ゙ア゙ン…?」という目で睨まれた。
ドライな分、時折垣間見えるヤンキー紛いな部分が怖ぇ…っ。
そんなトコが無けりゃ、もうちょいお淑やかな女の子になるんだろうけどなぁー…なんて思うけど、口にはしないでおこう。
コイツを怒らせたくはないからな。
『えーっと…改めまして、御子柴真琴です。敢えて実琴とは別の高校を選んで通ってます。部活は軽音学部で、担当はギターとボーカルです。宜しくお願いします…』
「こ、こちらこそ宜しくね…っ!私は、佐倉千代。みこりん…っ、――じゃないや、お兄さんとはクラスは別々だけど同じ学年だよ!いつも色々とお世話になってます…っ!ちなみに、私は部活は美術部やってます!改めて宜しくね!」
『あぁ、貴女が噂のリボンの人…。ウチの兄がいつもお世話になってます。この人、パリピっぽい見た目に反して友達少ないんで、是非とも仲良くしてやってくださいね?』
「も、勿論…っ!!(リボンの人って、みこりんは私の事どういう風に話してたの…?)」
「友達少ねぇは余計だよ…ッ!!」
『でも、事実でしょ…?せっかく仲の良い友人が増えるかもしれない貴重な機会なんだから、アピールしていこうよ』
「余計なお世話だよ!!俺はそこまでガキじゃねぇ…ッ!!」
サラッと人の気にしてる事を暴露しやがって…!
そうだよ!!
どうせ俺は友達少ないですよーっだぁ!!
佐倉から哀れみの込もった視線を向けられたが、無視だ無視…!
佐倉の奴は、最初から興味津々だったのか、一言二言言葉を交わすと、積極的に真琴に話しかけ始めた。
「えぇっと…名前の呼び方は、“真琴ちゃん”って呼んだ方が良いかな?それとも、逢ったばかりの初対面だから、“さん”付けの方が良い…?」
『いえ…、実琴と同級なら私とも同級なんですから、気軽に“ちゃん”呼びでも渾名でも好きに呼んでくれて構わないですよ?』
「そっ、そう…?じゃあ…っ、“真琴ちゃん”って呼ばせてもらうね!あ、あと…っ、もし良かったら、敬語外してくれても良いよ…?私達同い年なんだしさ!」
『あー…コレ…、癖みたいなモンなんですけど……。その、私も、双子の兄の実琴に似て人見知りなトコあるんで…。まだ慣れない内は警戒心MAXになっちゃって、どうしても敬語で喋っちゃうんですよ』
「そ、そうなんだ…っ。」
『なんで、慣れるまではこんな感じです。次第にタメ口になってくと思うんで、気にしないでください』
俺と同様に人見知りなトコがある真琴は、ついつい初対面の人間には敬語口調になりがちである。
そこが俺とはまた違うのだが…どっちにしろ、他人から見たら取っ付きにくい奴と思われてしまうだろう。
変なとこだけ兄妹二人共一緒で、俺もお前も友人関係には苦労するよなぁ…。
その点、佐倉は本当に良い奴だから、仲良くなれたらもっと女の子らしくなれるのではないかと俺は思うよ。
俺は男だから、幾らギャルゲーで経験値底上げしてたって、繊細な女の子の気持ちを汲み取るなんて事出来っこねぇしな…。
やっぱり、真琴には真琴のちゃんとした友人を作って欲しいと思う。
「ねぇねぇ、真琴ちゃん!真琴ちゃんの好きな事って何か訊いても良い?例えば、簡単に趣味だとか、好きな食べ物だとかを教えてもらえたら嬉しいなぁ〜!」
『良いですよ。…えっと、取り敢えず、最初の質問の趣味について答えると…ギターを弾く事と歌を歌う事、かな。音楽は、私という存在を支えてきたようなもんだからね。他は、まぁ…音楽聴いたり、アニメや漫画を見たりする事かな…?好きな食べ物は、比較的甘い物が好きで、よくコンビニスイーツを買って食べたりしてるよ』
「なるほどぉ〜!何だかみこりんと似てるね〜!やっぱり、兄妹で双子だったりすると好きな事や趣味が似てきたりするのかな?」
『まぁ、上や下に兄弟姉妹居たりすると、趣味が似たりするのは確かですね。…つっても、私と実琴じゃ、趣味の部類に違いがありますけど』
「趣味の部類…?」
当然のように首を傾げた佐倉が聞き返す。
俺は、一度、真琴に視線を寄越すと、特に逸らされる事も無く真っ直ぐと見つめ返され、その視線を承諾したという意味で受け取り頷いた。
「実は、コイツも俺と似たようなモンで、所謂ヲタクなタイプなんだわ」
「へぇ〜、何かちょっと意外かも」
「ちなみに、部類が違うっつーのは…要するに、好きなジャンルが男向けか女向けかの差の事だよ」
『分かりやすく例えるなら、実琴はギャルゲー。私は乙女ゲーってな感じだね』
「なるほど〜…っ!でも、ヲタクかどうかなんて、言われなきゃ分かんない雰囲気というかレベルだったよ?」
「世の中、ヲタクってだけで偏見の目で見てきたり差別してくる奴が多いからなぁー。そんなんがあるから、自分がヲタクってのを周りには隠してる、“隠れヲタク”ってヤツなんだよ」
「そうだったんだ…。何だか、自分の趣味が周りの人に認められないのって、悲しいなぁ…」
「分かってくれるか!この気持ち…っ!!」
「そりゃ、私だって美術部部員として絵を描いてたりする訳だもん。少しは分かるよ?」
「佐倉ぁ〜っ!!お前って奴は、本当に良い奴だぜ!!」
「わぁっ!?ちょ、ちょっとみこりん…!?急に抱き付かないでぇっ!!」
感極まって、思わず公衆の面前というにも関わらず、佐倉をがばりっ!と勢いで抱き締めちまった。
言っておくが、決して変な意味は無いからな…!
真琴が白けた目を向けてきてる気がするが、衝動的なモンだ。
「仕方ねぇだろ?」という体で開き直っとく。
『仲、良いんだね…。女の子相手なのに、珍しい事もあるもんだ』
「お前…さっきからちょいちょいうるせーぞ」
『交友関係が広がるのは良い事なんじゃない?良かったじゃん。そこまで自分の事オープンに出来る友達出来て』
「お前もその内出来るって」
『私が…?』
眉間の皺を寄せて怪訝そうに訊いてくる真琴。
だから、そういうの直せって。
「大丈夫!そんなに心配しなくても良いと思うよ?」
『え…?』
「だって、真琴ちゃんすっごく可愛いし、絶対友達増えるよ!」
『いや、そんな可愛くはないかと…』
「大丈夫だよ!だって、私達、もう友達だから…っ!」
にっこり花のような笑みを浮かべて、そう言った佐倉。
一瞬、ポカン…ッ、とする真琴は呆気に取られた形で呆然と佐倉の事を見返す。
な、だから言ったろ…?
佐倉は良い奴だって。
執筆日:2018.02.03
2021/04/13(12:28)
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