小ネタ帳
此処は、お話に昇華出来なかった小ネタや、これからお話に昇華するかもしれないネタ達を書き留めた、所謂ネタ置き場です。主に、管理人の覚え書き処。名前変換物は*で表記。鍵付きについてはインフォページ参照。
▽毒も過ぎればただの毒。
支部の小説企画『執筆応援プロジェクト〜毒〜』へ参加及び投稿した作品。テーマは『毒』。参加タグは『執筆応援PJ25May』。作品内容タグは『毒/薬/蛇/中毒』。締切前日に思い付いて勢いだけで仕上げた作品。滑り込み投稿何度目ですかね?(笑)
テーマと作品内容タグを眺めている内に何となく降ってきた一次創作物のオリジナルネタだが、文量的には短くとも兎に角俺得要素を詰め込んだ。真っ先に降ってきたのが、“蛇の亜人”という設定だったので、其処から色々付け足したり生やしたりとお話を広げていった次第。
今回の作品、マジの短時間で書き上げた割には満足の行く仕上がりとなって作者的には一安心。何せ、応募期間締切前日での滑り込みで一気に書き上げた作品からね……。「思い付いたからには書くっきゃねぇ!!」というパッションだけでよく乗り切ったなぁ。
ちなみに、作中の主人公となる女性の名前は、何となく響きが良さそうな名前で“シーシャ”と付けたが、特に由来とかはなく。相手方となる蛇の亜人については、それっぽくちゃんと調べて、蛇に纏わるギリシャ神話から取って、“アスクレピオス”と付けた。一応、理由付けとしては、神話内の“アスクレピオス”が“医療と医術の神様”であり、また、毒は薬にも成り得る事から、これ以上に相応しい名前も無かろうという感じで。
“人外×人間”ジャンルは良いぞ……。“異類婚姻譚”とか最高でしかない。もっと増えろ〜〜〜!(つ✧ω✧)つ
↓以下、注意書き。
※当作品は、終始俺得設定で構成された一次創作のオリジナル作品です。
※尚、作中にて、“人外×人間”要素及び“異類婚姻譚”要素を含みます。
※所謂何でも許せる方向けです。
※この時点で少しでも苦手意識を持たれた方は、自己回避願います。自衛は大事。無理な閲覧はお控えくださいね。
※全て自己責任です。読むも否も貴方次第です。
※以上を踏まえた上で閲覧どうぞ。
後書きを締め括るにあたりまして、素敵な企画を用意してくださったpixiv様には大変感謝致します。
この場をお借りして、改めて御礼申し上げたいと思います。
この度は、素晴らしい企画をご用意してくださり、誠に有難うございます。
▼以下、本文。
◇◆◇◆◇◆◇◆
私には、パートナーとなる人が一人居る。その人は、
彼の名を、アスクレピオスと言った。かの偉大なギリシャ神話でも語られる、医療と医術の神様より取って名付けられたものと聞いている。
彼は、己が蛇の亜人としてこの世に生まれた事は、神様より賜いし祝福であり、蛇の特質である毒への耐性を持つ体質は、神様より賜いしギフトのようなものであると定義した。
この世のありとあらゆる毒を自身の体で試し、どれだけ耐えられるか、また、どうすれば解毒出来るか……等々を繰り返し続けた。その内、研究が趣味へと移り変わるのもすぐで、次第に新種の毒を発見するなり自らを実験台にして試す事に愉悦を見出していった。
私は、パートナーとして彼を支えるべく、身を尽くした。彼が、好きな研究へと没頭出来るように。甲斐甲斐しいまでに食事や身の回りの家事をこなし、其れが彼の一助となるのならと、喜んで身を捧げた。
そうこう研究に没頭していく内に、彼はすっかり毒の中毒者へとなってしまった。今や、大抵の毒への耐性が付いた為に、余程強い毒性を有する毒物でもない限り、気絶すらしない。己の体に有する毒への耐性を活かして、毒の研究を進めて行き、各毒に対する血清剤や解毒薬を開発し、彼が始めに望んだ通り、実に世の中の為になる貢献へと至った。数多の賞を授賞しながらも、一向に満足の尽きる事のない彼は、今も尚ずっと研究に研究を重ね続けている。
「アナタ、そろそろお食事にしては如何です……?」
「やぁ、シーシャ。良いところに! 見てくれ、新しい血清剤と解毒薬が完成したんだっ!! 此れは、またとない医療界の進歩となる!! 学会へと連絡をせねば……っ! 嗚呼、私は胸が踊って仕方がないよ、シーシャ! この薬で、医療界はまた新たなる道が拓けたんだ!! この世に生きとし生けるもの達への治療薬が、また一歩、更なるその先へと進む事が出来たんだっ!! 素晴らしい研究結果に、
「研究がまたとなく実を結んで嬉しいお気持ちは、十二分に分かりましたから……いい加減お食事を摂られてくださいまし。アナタが最後にまともなお食事を摂られたのは
「丁度キリ良く区切りが付いたから、そろそろ食事にでもしようかと考えていたところだったんだ。私の愛する妻は、何もかもお見通しだな。君を
「お食事が済みましたら、少しでも良いので休息を取られてくださいね? 目の下の隈が酷い事になっているの、これっぽっちもお気付きでないでしょう?」
「はて……ここ最近、まともに鏡すら見ていなかったもんだから、今自分がどんな顔付きをしているかなんて、一ミリ足りとも考えていなかったな……」
「取り敢えず、まずはお食事を済ませて、その後に軽くシャワーでの入浴を済ませて、それから休息を取られるのが今のアナタにはベストかと」
「ふふっ。いつも世話をかけるね」
「全くですよ」
「けれど、どんなに私が研究以外の事を疎かにしようと、無精しようと、君は変わらず尽くしてくれる。私は、実に幸せ者だ。君という素敵な女性に愛されて……。嗚呼、私を虜にして離さない君こそが、この世で最も恐ろしい最強の毒だ。私の身を毒して
「嬉しさ余ってハイになられるのは結構ですが、程々にしてお食事を摂られてくださいまし。仏の顔も三度まで、ですからね」
元々色白な肌質の人だが、何徹したのやら、目の下は真っ黒な隈で縁取られており、顔色なんて真っ白通り越して蒼白くなるまで血の気が引いていた。不健康そのものな見た目である。研究が一区切り付いた時のお決まり光景でもある為に、今更驚きもしないけれども。あまりに不健康そうな顔色に、今にもぶっ倒れるんじゃないかと気が気じゃない。程々で見切りを付けて強制的にでも食事などの身の回りの世話を焼いてやらねば、本当にこの人はその内倒れかねない。研究に没頭し過ぎて、寝食を疎かにするなんてザラであるし。かと言って、其れを
私は、飽く迄、彼のパートナーとして、妻として、愛する人へと尽くすのみである。其れこそが、私の何よりもの幸せだから。
「食事が済んだら、シャワーの前に一度学会へ連絡しても良いかい? 忘れない内に今回の研究結果について報告しておきたいんだ!」
「構いませんが、必要最低限にしてくださいよ? また、この間みたく論議が白熱するあまりに時間を忘れてしまうのはお
「分かっているとも! もし、仮にまた白熱して長電話になりかけたとしても、君が
「当然ですとも! アナタの健康が第一なんですからっ。今日のお電話も程々になさってくださいね?」
「勿論、そのつもりさ。つくづく、私は愛されているね。幸福な限りだ」
そう言って、彼は徹夜続きだった血色の悪い顔付きで、実に幸せそうに微笑うのである。
※2025/06/29執筆及び初出。
※2025/07/06公開。
2025/07/06(12:22)
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