今日の私のペット2

これは、ウチで飼っているペットのむっつりスケベな、少しえっちぃお話です。

ウチに居るペットとは、ブラックドッグとも言わんばかりの真っ黒な毛色をしたワンコ(決して不吉ではない)の事である。

その子の名を、ダリューンと言う。

強く大きく、飼い主の私にとても忠実なワンコだ。

近所で飼われている他所の家のワンコよりは、些かサイズの大きいワンコである。

とても賢く、私からぴったり離れて止まない大型犬。

いつも元気が良く、懐いてくれるのは嬉しいのだが…最近はやたら構ってくれとしつこいので少し困っている。

あのデカイ身体を擦り寄せてくるのは大変喜ばしいが、その後、全身でタックルしてきて私の上に乗っかって来るのはちょっとやめて欲しいと思う。

率直に言って重いし、その拍子に倒れ込んで強かに打ち付ける腰やら背中やらが痛いからだ。

しかし、実はダリューンは普通の犬とは違って、人の言葉も喋れる上に人の姿に擬人化出来る、謂わばスーパードッグだったらしい。

その事実について知ったのはつい最近である。

お互いの存在に慣れ始めたからなのか、心を許してくれたからなのか、本来取るべき姿を見せてくれるようになったのだ。

それが人の姿の方である、という訳なのだが…。

当然、それだけでは終わってくれる事もなく。

雄犬という事から、女性である私にアプローチをして来るようになってしまったのだ。

若い女性特有のフェロモンに反応してしまうのか、時期的にやって来た発情期に絶賛発情中なのである。

何故私に限って、こうもなるのか…。

不思議でならない。

ただの犬であったのならまだ対処も出来るというものだったのだろう。

何より、相手が人に擬人化出来る身だ。

あれは、正直反則だと思う。

犬の姿でも困っているのに、更に人型の姿でも迫られる…。

もう、対処の仕様が無い。

スカート穿けない…。

穿いた暁には、ダリューンがスカートの中に頭を突っ込んで来るだろう。

まだ彼が人型になれるという事を知らぬ、発情期始めの頃。

何も知らずに穿いたら、フェロモンに反応したダリューンがモロに頭を突っ込んで来て、「ギャアッ!?」と女らしくもない悲鳴を上げたのを覚えている。

あの時、「コラ離れなさい!」と叱り付けても、全く言う事を聞いてくれず、逃げる追われるのイタチごっこを繰り返して、終いには何とか振り切ってみるも会社に出社するのに遅れてしまったという苦い思い出がある。

その翌日からは、もう凄かった…。

家の中だからと、ラフに楽なスカートを穿いていると、またもや頭を突っ込まれ。


『もうっ、やめなさい…!!』


と、何度叱り付けても言う事を聞かず。

ソファーに座っている時に突っ込まれた時は、流石に慌てた。

だって、完全に股の間に入り込んできたんだもの…。

そんでもって、そのまま動かずにご主人様とTVを観賞してくれれば良いものを。

そんな切な願いは、神には届かず。

案の定、スカートの中に頭を突っ込んできた。

それだけで済めば良かったのに、現実とは辛辣なもので。

何処ぞのAVものみたいな図になってしまい、羞恥の何物でもなかったです、ハイ。

犬の姿だったとしても、それはそれで困る。

そんなプレイみたいな絵面になっていて、死ぬ程恥ずかしかった。

ふさふさな毛並みがあらぬ場所に当たってゾクゾクとして気持ち悪いの何の…。

鼻先があらぬ箇所を突いた時は、


『ふぁあン…っ!』


と変な声が出たり(後に嬌声と知る)など、もう恥ずかしかった…!

穴があったら入りたいじゃなく、埋まりたいと心から思った。

一生埋まってても良いとさえ思えた私に誰か同情して。

補足で、その時のダリューンはというと…先程まで熱いくらいにハッハッ言って興奮していたのに、急に動きを止めて思考を停止させていたようだ。

どうかしたのだろうか。

まぁ、まだその時は、ただの犬としか知らなかったから良かったのだろう…。

知った翌日からは、怒濤の攻め落としであった。

何度逃げようとも彼は執拗に追って来て、犬の姿のままで居て欲しいのに人の姿になってしまうから、それは大変で大変で…!

ある時は、入浴中に犬の姿で入口を抉じ開け侵入してきて悲鳴を上げたものだ。

シャワーだったからすぐに閉め出す事に成功するも、あれが湯船に浸かっていた時だったらと思うと夜も眠れない。

人型の時でも、最近は困っている。

何故かと言うと、それは夜寝る用意をしている最中に、必ずと言って良い程奴は仕掛けてくるのだ。

奴は、私が布団を整えていると決まって背後を取り、後ろから抱き付き肩に頭を埋めて匂いを嗅いできたかと思うと、項に噛み付き、マウントの如く私の身体を押し倒すのである。

そして、息荒く耳元で吐息混じりに囁くのだ。


「俺の伴侶となってくれないか…?」


と…。

だが断わる!!

そもそも種が異なるのだ…っ!

どうやって交われと言うのか。

一度、仕事に疲れて怒りがピークに達した時、そう問い詰めた事があったが、その時の言葉が此方だ。


「安心しろ。犬の姿では襲わぬ。襲うのは、人の姿になっている時だけだ。」


と、至って真顔で抜かしてきやがったので、その時は力加減無しにぶっ叩いてやった。

しかも、平手打ちで。

流石のグーパンチは痛かろうと、平手にしたのだが、ある意味効果的だったと思う。

女の平手打ち程、痛いものはないだろう。

その夜は、何も手出しされる事なく安眠する事が出来、翌日は久々の快眠に気分が清々しかったのを今でもはっきり覚えている。


そういえばと、とあるスカート事件の事をふと思い出し、あの時何故急に動きを止めたのか後日談的に問えば…。


「おぬしから、あんな一際甘く高い声を聞けるとは思っていなかったのでな…。思わずフリーズしてしまっていたのだ。あのままあの声を聞いていたら、抑えている理性のリミッターが外れて、襲っていた可能性が否めない。…あの時、おぬしが間抜けな声で呼び掛けてくれなかったら、危うく手を出していたところであったぞ…。」


何とも恐ろしい発言が返ってきたのだった。

彼を飼い始めて暫く経つが、未だ彼を異性のパートナーとして受け入れる為の心の準備は整っていない…。


「好きだ、ラル…!どうか今日こそ俺の伴侶に…!!」
『めちゃくちゃ好いてくれてるとこ悪いけど、私はまだお前を本当の意味で受け入れる準備が整ってないんだ…。申し訳ないけど、もう少し待ってくれない?』
「何故だ!?こんなにも毎日おぬしの事を愛しく思っているのに…!俺もそんなに長くは我慢出来ぬぞ!?俺も雄なのだ!溜まるものは溜まる…!!」
『じゃあ他所行って出してきて構わないから、ちゃっちゃと済ませてきなさい。』
「おぬし以外ではヌケぬ。」
『じゃあ、どうしろと…っ!?』
「おぬしさえ許してくれれば、この今にもはち切れんばかりの逸物も平常通りに収まる。」
(誰か助けてぇえええええッッッ!!)


清き貞操が失われるのも時間の問題。


執筆日:2019.07.30
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