聖歌隊
シスター・セシルが毎週日曜日歌の稽古をしているよ。
エリヤ

2022/10/12 01:11

-天使に憧れ神に焦がれたカストラート-
(散タリス♂)
15歳、男子、
一人称:私、僕
二人称:貴方、お前

聖歌隊メンバー。綺麗な高い声を出し続けたくてカストラート(去勢によって第二次性徴を人為的に妨げていわゆる声変わりを止めることで高い声を持続させるというもの)に自ら進んでなった。高く美しい声はトップクラスだが天性の才能を持つハニエルに嫉妬している。
ハニエル以外には品行方正な感じ。実際にいい子なのではなく外面がいいだけ。
周囲には漏らさないが、とてもナルシストで、自分がこうあるべきだというのが定まっているので自分のちょっとのミスも許せない。
ある意味完璧主義者。
その見た目や性格の良さからとても女性ファンが多いが、自分自身が至高の存在であるエリヤにとって他人は興味なし。が、同時に言い寄ってくる女性ファンは自分を褒めてくれる良い存在であるので好きにさせている。

ハニエル同様教会の前に捨てられた孤児。ハニエルのように赤子の頃捨てられて記憶が無いわけでなく、捨てられたその日の記憶をしっかりと覚えている。自分の足でしっかりと立って歩けるようになった頃、エリヤの母親は教会の前にエリヤを連れてきて言った。「天使みたいに可愛らしい私の坊や。ずっといい子でいられたら、天使みたいに可愛くしていたらきっと迎えに来るからね。」
母親は生活が苦しくエリヤを手放した。
エリヤは教会に拾われ、それ以来神の御使いの天使に酷く憧れるようになった。
彼はいい子でいるように教会での掃除や家事に熱心だった。また少し大きくなると聖歌隊にも参加するようになる。エリヤ少年の歌声は高く透き通り清廉で「天使の歌声」とシスターたちに人気が出た。エリヤは歌を歌い続ければ本当の天使になるのではと思った。そしたら母親も迎えに来てくれるのでは…と。
そんなある日、教会内にある本で読んだ声変わりを恐れて自らカストラートになることを決断した。天使は両性具有、声変わりで完全に男になってしまっては彼は天使にはなれないと思ったのである。
シスターはすぐさま病院へ連れていき直そうとしたが、エリヤがあまりに激しく抗うので彼の意志を尊重することに決めた。
以上のことからエリヤはシスター・セシルに恩を感じ、また淡い恋心を抱いている。カストラートだから拒絶されるのではないかとの気持ちも抱えながら。

「僕は神に選ばれた神子だから」
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