「お前ら見てたなら助けろよな」
「辻が全く動かなくて大変だった」
「その様子を爆笑しながら見てた」
「主に米屋」
「with佐鳥」
「朔さんも笑ってました」

みんながみんな他の奴らに罪をなすりつける。
さすが佐鳥ノリがいい。
辻はファイトだ。
強く生きろ。

「女子の目なんてグリンピースだと思え」
「謎チョイスw」
「女子の目そんな大きくないからいいかなって」
「お前ひどいな」

自虐ネタだからいいんだよ!!

「というか、まず何する?」
「スライダー乗ろうぜ」
「そうだな」

まずはスライダーに行くぜ!
暑いからか、お客さんも沢山いてスライダーも混んでいた。

「お、これ2人乗りとかあるぞ」
「え、じゃあそれに乗る?」
「面白そうだしいいんじゃないですか?」

グッパーして3組に分かれた。
出水と佐鳥、辻と三輪、私と米屋だ。

「ああああ!朔さんとが良かった!!」
「なに、俺じゃ不満なわけ?」
「め、滅相もない!!」

ブンブンと頭を振りながら否定する佐鳥。

「三輪でよかった」

ほっと息をつく辻。

「俺も米屋以外でよかった」

と、三輪も安心している。

「俺なんでdisられてんの?」
「さあ?」

騒がしいからじゃね?
米屋がジャンケン負けたから私たちが一番最後に滑る。

「行ってくるぅぉぉ……っ!?」
「出水全くキマらなかったな」
「爆笑」
「辻ビビってる?」
「監視員の人が女の人だから死にそう」
「それ以前の問題w」

肩とか触れられたらどうするんだろう。
とか思ってたら辻が前に座った。
三輪の優しさが際立つぜ。

「やっと俺らの番!」
「米屋どっち行く?」
「俺が前がいい!」
「じゃあ私が後ろか」

監視員さんにできるだけひっついてくださいと言われたので米屋の腹あたりに腕をまわした。
監視員さんに背中を押されてからは本当、一瞬だった。
超楽しい!!

「楽しかった」
「それな」
「朔さん、次は佐鳥と乗りましょうよ!」
「次乗る時もグッパーだぞ」
「次にグッパーしても佐鳥とはならない気がする」
「朔さんのサイドエフェクトつらい!!」

それから、何回かウォータースライダーに乗ったけど1回も佐鳥と乗らなかった。
逆にすごい。

「俺らなんか買ってくるから朔場所取り頼む」
「オッケー」
「焼きそばでいいか?」
「いいよ。あ、あとお茶」
「分かった」

大人しく待ってろよーとブンブン手を振りながら行く米屋。
騒がしい奴だなあ。

「君、今1人?」
「そうですけど」

少し出水たち遅いなーと思ってたら、声をかけられた。

「じゃあ、俺らと一緒に遊ぼうよ」
「いえ、友達待ってるので」
「ちょっと遊ぶだけだからさ」

めんどくさい奴らだなあ。

「なんならアイス奢るし」
「いえ、いらないです」

知らない人から物は貰わない。
忍田さんにいつも言われてる。
知ってる人ならまだしも、知らない人からの施しは胡散臭いから貰うな、と。
というか、こんなナンパ野郎に何言われても絶対無理なんですけどね!

「いいから、ほら」

と、腕を掴まれる。

「いっ……!」

馬鹿力か!
くっそ、一般人に手出したら減給だしな。
面倒だな。

「オニーサン、俺らの連れになんか用?」
「その子嫌がってますけど」
「これ以上なんかするなら社会的に抹殺しますよ」

出水たちが帰ってきた。
そしてナイスタイミングだ!
ナンパ野郎は手を離して盛大に舌打ちした後、逃げていった。

「朔大丈夫か?」
「大丈夫。腕掴まれただけだし」
「辻置いとけばよかった」
「辻は女に対しては効果発揮しないけど男に対しては効果抜群だからな」
「なんで?」
「無駄にイケメンだから、男もわざわざ声かけねーだろ」
「なるほど」

まあ、その代わり女に声かけられる確率が倍増するけどな!

「俺は如月が手を出さないかヒヤヒヤした」
「三輪それ酷くない?」
「いや、俺も少し思った」
「辻もかよ!!」

三輪と辻は私のことをゴリラかなんかだと思ってないか!?




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