◎◎はエジプトの夜が好きだった。景色や雰囲気だけではない。その時間はどうにも不思議な感覚に陥る。
迷路のような街の裏路地の怪しい空気、喉を張り付くような圧倒的な悪。
◎◎はイケナイコトをするのが大好きで仕方がなかった。
DIO様に出会えて本当によかった。
初めてこんな自分を認められたような気がする。
だがなんといっても昼間はほとんど自分の主人が顔を出さない。それでもこの夜ならば、話ができる。
そういう意味でも、◎◎は夜が好きだったのだ。
「DIO様、お呼びですか?」
「特に呼んでいない」
と、DIO様は読んでいらっしゃった本をペラペラとおめくりになられました。さらにお側に近づこうとすると、DIO様のスタンドであるザ ワールド が私の前に現れます。
左に避けると、ザ ワールド のパンチが飛んできました。ああ避けていてよかった。でなければ今頃は顔がぐしゃぐしゃになっているでしょう。
「ほう、今度も避けられたな」
「お褒めに預かり、光栄でございますDIO様」
「特に褒めてはいない」
DIO様にたいへん褒められ、私のスタンドは喜びに狂っている。ああDIO様の美しいお顔が、私を見ている。
主人の前でとても、はしたないことですが、興奮いたします。
ぜひ私がそのお顔を、羞恥に染め上げて差し上げたい。このようなお方の泣き顔がみたい。
そう思いながら私は、DIO様の前に跪く。
「...ご報告です。DIO様....我が館の美人スリートップのうちの1人がやられてしまいました....。ミドラーです。彼女がやられました。」
「それで」
「残るはマライアと、この◎◎でございます!DIO様...!たった今、マライアとアレッシーがジョースター達の元へ向かいました」
「.........それで◎◎。報告などはなんでもよいのだ。お前はいつ死ん......いや、このDIOのためにジョースター達を倒しに行くのだ。なぁ◎◎」
「はっ、DIO様....私めは、いつでもDIO様のお側にお使えさせていただきたく....」
「◎◎。」
「は、はいDIO様っ」
顔をあげるように申し付けられ、ぐっとDIO様を見つめる。
するとなんと、DIO様は私の頭に優しく触れてくださったのです。なんという、なんという幸せ。
「◎◎よ。お前のスタンド能力は恐ろしい。しかも、お前は(言いたくないが)たいへん優れたスタンド使いだ。
勘をよく働かせ、私の攻撃からも身をかわすほどスピードにも長けている。(だが......、そのしゃぶりつくすように見てくる視線が気に食わん。今にもこのDIOの貞操が危うい。)
私のために、ジョースター共を殺してくれるな?」
「は、は、はぃっ」
こうして一つ返事でDIO様からのご命令を仰せつかりました。
ええ!この◎◎が必ずや、ジョースター共を骨抜きにしてやります!
待っていてください!DIO様!
そして帰ってきたらぜひ、私にご褒美をくださいますようお願いいたしますうう!