『私のどこが好き?ver.エミヤ』

「……君のその、決めたことに対してまっすぐな、ブレることのない姿勢は君の長所だな」

 好きなところを聞いたのに、長所を答えられるのはいかがなものか。それに、はじめの沈黙になんとなく裏を感じるのは考えすぎだろうか。

「まさか、裏などないさ、そんなことよりおかわりはいるかな」

 誤魔化すように彼が手に取ったティーポットを睨みつけながら、私はからのカップを差し出した。何杯目かの紅茶に口をつけ、私は彼に冒頭の質問を再び問いかける。
 彼は困ったような笑みを浮かべながら、優しい声でこう答えた。

「そういう諦めが悪いところ、は嫌いじゃないよ」

 これで満足してもらえないか? と、彼が眉尻を下げるので、私は仕方ないな、と微笑んだ。



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