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「やあナツメちゃん、無事だったんだね」
「虹影様も…ご無事でなにより、」
「待て、ナツメ。なにか様子がおかしい」

「さあ…その光の書を渡してもらおうか」
「えっ…」
「それは君が持ってていい代物じゃあない…」
「虹影様…?」
「離れろ、ナツメ!」

「そいつは虹影なんかじゃない…!」
「じゃあ一体…!」
「怨霊の塊だ…!」
「本当の虹影様はどこに…!?」
「死んだよ、屍に喰われてな」

「なっ…」
「こいつがその証拠さ」
「あれは虹影様の…!」
「そんな…っ」
「その闇の書で弔ってやったらどうだ?最期の別れによお…」

「そんなこと…させない!」
「でも、どうして?闇隠れの里では死んでいった人間の念をこの巻物に封じ込める儀式をやっていたんですよね?」
「よく考えてサクラちゃん、これはそんなに良い代物じゃないし、虹影様は闇隠れの忍なんかじゃない」
「あっ…」
「それに次念を入れたら十中八九爆発する…早く光の書で封印しないと」

「そうはさせないよ」
「なっ…!」
「明遁、光明神!」
「ぐっ!」
「ナツメ…!」

「そうか、虹影も明遁術を使えるのか…!」
「明遁を明遁で返しても意味がない…厄介だな」
「それならこれでどうだ、影真似の術…!」
「ナイスシカマル!明遁、光彩陸離!」
「ありがとう、ナツメちゃん…」

「くっ…」
「ナツメ、お前目が…!」
「大丈夫…これで、虹影様の魂が成仏された…」
「しかし…!」
「私は大丈夫だから。早く虹隠れの里に戻ろう」