刀剣男士、修行に出る


※コナンキャラ出ません。次の話との間の話になります。






そうだ、亀甲と村正を修行に行かせよう。
思い立った私の行動は早かった。

「村正、亀甲…そして弟よ」
目の前に立つ村正と亀甲にめをやり、ビデオ通話で画面に映し出される弟を見る。
『なんだよ』
「私は思った。こんのすけも来たし、ゲートで出陣出来るとはいえ弟や他の審神者が向かわせる戦場へは通じない。敵のレベルもわかってない状態で練度積んでない村正と亀甲を出陣させるのは危険だ。折れたら困る。そこで提案というか要請なんだけど」
そこで言葉を切り、息を吸う。
「弟の本丸に二人を暫く預けて練度上げを頼みたい」
「えっ!?ご主人様!?」
「huhuhuhu…まあ、妥当デスねえ」
『僕は構わないけど、姉の護衛はどうする?いなくなるだろ?』
早速了承した弟にニヤリと悪巧みの笑みを浮かべれば弟は私の考えを読み取ったのだろう、呆れたと言うような表情を浮かべている。伊達に二十年以上姉弟をしていない。
『わかった。六口選んでそちらのゲートに…こんのすけ、繋げるか?』
『担当ではなく、私から直接申請すれば通ると思われます。規則では姉様が告げられた二口のみというのも違反にあたりますし』
『だ、そうだ』
「やっぱり担当は社会的に殺そう。てか殺しといてくれ弟本丸のこんのすけ」
『がんばりますが今まで処分されていない状況を考えますと…』
「だよなあ。ま、私が所持する刀剣男士は二口という条件は出されたけど弟の刀剣男士借りちゃダメなんて言われてないしなぁ?本丸との行き来も禁止はされてないしなぁ?規定の給料が支払われないから差し引かれた分の催促する行為も当然の権利だよなあ?」
「審神者様…顔が悪いです…」
詭弁と正当な文句を混ぜていればマイこんのすけが恐らく意図せずdisってくる。知ってんだよそんな事は。
「顔が悪いのは生まれつきだ」
『お前目つき悪いよな』
「見るからに悪いわけではないと思うんだけどなあ…」
横目で見る時の角度の癖でガン飛ばしているように見えてしまう自覚はあるんだけども。弟が話を戻そうと声をかけ、私達の視線は弟へ向く。
『街中を想定して短刀、脇差、打刀…いや、打撃と生存が心もとないか…太刀も入れる』
「ごこちゃん!バミー!パパ!じぃじ!!」
『OK、わかった。そのメンバー絶対入れない』
「クソが!!!」
『4人中2人が現世向いてねぇじゃねーか、また死ぬぞ』
「わかった」
『テンションの差が激しすぎてグッピー死ぬわ』
「心のグッピーは死んでナンボだろ」
『グッピー好きに謝れ』
「さーせんしたー。まあ、カンスト勢と極は何人かいるし…短刀はごこちゃん、乱ちゃんの極勢。脇差は捌きのプロのバミー又はナマズン。打刀は鳴狐と歌仙。太刀なら…江雪は現世に向かないか。燭台切も歌仙借りるならソッチが回らないし、獅子王が適任かな。」
『うちの本丸、太刀少ないからなあ…』
「数珠丸チャレンジ終わらないんだけど、貞ちゃんチャレンジも大敗してるし。ソハヤも大典太も大包平、小豆に小竜、大般若に篭手切江、巴形、毛利くんに謙信……」
『日向くん忘れてるぞ』
「誰ですかソレ」
『難民って辛いな…。取り敢えず姉のいうその編成で考えてみる。こっちも姉が進めた数珠丸マップの方の攻略もあるし』
「編成に気をつけろよ。短刀はある程度練度が低くても刀装をきっちりしておけば夜戦補正で活躍できるから」
『わかった。どんな任務が課せられたのかは知らないけど…気をつけろよ』
「お前もな」
『そして乱ちゃんは受けだ、異論は認めない』
「あ!ちょっ…切りやがった!!」
消えた画面のあった場所を睨むが最早意味は無い。
ため息をひとつついて、村正と亀甲に向き合う。
「そういう事だから、申し訳ないが少しの間弟の元で刀を振るってほしい。お前達が折れるのは嫌だ。でもここだと練度を上げる方法が無いに等しい。…わかって欲しい」
「わかっていマスよ、あちらで妖刀伝説を増やしまショウか」
「…絶対、ご主人様のお役にたてる刀になって戻ってくるよ。ぼくはご主人様に縛られていなくちゃダメなんだ」
「…ああ、期待しているよ。私の刀たち」

二人と入れ替わりで来た一部隊は、私の希望通りになっていた。
これから任務の内容は兎も角として気を引き締めなければならない。

「きみ!こんなものばかり食べていたのかい!?」
「ビンボーなんだよ!何するにも金がかかる世界だから御飯も質素にしないとやってけないんだ!」
「言葉遣い!いつも言っているだろう?雅じゃない!」
「ギャン!」
「まあまあ、歌仙。じっちゃ…じゃない。ねーちゃんも仕方なくなんだし…金も担当のせいなんだろ?」
「……担当の首は僕が貰おうかな」
「ひぇ…」

自分が言い出したこととはいえ、教育係である歌仙に叱られる毎日になるのは覚悟の上さ!!
ああ…任務しにいこ……。