十×十+?

十刃と十番隊と
あと、いつもの。

『このほの』合同遠征篇が完結して一区切りつきまして、有り難い拍手に嬉しいお言葉も頂戴しております。送ってくださった皆様に、心より感謝御礼申し上げます。すべて私の活力になっています。

次篇は懐古回遊録とでも呼びましょうか(突発案)。次の一話は半分くらい書き終えているのですが、急に色々と原作他公式情報を再確認したくなってしまいました。

思うまま吐き出して繋げたところでこんなの誰が読むんじゃ!という此処でこそ、細かいこたぁ考えずアレコレびゃーッと書き殴れるってもんです。
原作についてネタバレしながら語っているかと思えば唐突に『このほの』とオリキャラの話とかも混ぜ込みますので御注意をば。そしてあくまで個人の見解ですから、呉々も鵜呑みにされませぬよう。異見を否定するものでもありません。
寧ろ「それ違くない?」や「私はこう考えてます」といったご意見があれば、是非メッセージを送ってください。管理人が喜びます。

画面右手にちょみんとあるスクロールバーを見て「ウワッ」と思った方は双方のためにも引き返してください。お早く。


……おk?



【破面の話】

皆さまご存知GJJJ、グリムジョー・ジャガージャック。アーロニーロ・アルルエリと同じく声に出して読みたいお名前としても名高い彼。彼とその仲間を軸に、破面たちについてつらつらと考えてみたいと思います。


原作コミックス3巻184p右下のシルエット、これはディ・ロイであると読者間では言われています。頭部や歯の特徴が概ね一致しているので私もそうであるとしています。というのも、実は後に作中で明言された訳でもないし「確定」とは言い切れないところがあるんですね。オフィシャルキャラクターブックと銘打たれて発行された『SOULs.』『MASKED』『UNMASKED』の三冊においても、3巻にいた奴=ディ・ロイだとは一言も記載がありません(ただの確認不足だったらごめん)。でもまぁ、ほぼ間違いないでしょう。
このディ・ロイ、体はどうなっているのか。23巻では(怪我して布巻いてるデカい頭部以外は)完全なる人型で出てくるのに、これはとても人の足には見えません。「変わった寝袋に足ツッコんでるんだよ」とか言われたらそれまでですが、この時点ではまだ“破面もどき”であって“破面”ではないのだろう、と思う訳です。一緒にいるグランドフィッシャーとアイスリンガーもそうです。それに3体とも後の再登場時とは姿が異なりますし、斬魄刀も見受けられません。

破面の斬魄刀とは「虚本来の力を刀の形に封じた物」であって、たぶん仮面を剥がしただけで簡単に生まれる物ではない。才能か、または何らかの術を施すことで出来上がる物だと考えます。
例外はスターク&リリネットくらいかな。でも破面化前から“滅亡の斧(グラン・カイーダ)”持ちなうえに破面化後は椅子の中に別の形の斧にして収納していたバラガンも割と変則だな。あれ?メタスタシアが消滅(とか言ってたけど実際は吸収だと思う)させた捩花をメタスタシアごと取り込んだことで手に入れてそこに『喰虚(グロトネリア)』の能力も複合させていたアーロニーロも結構な変わり種では……?む。考え出すと思考回路が余計に交錯するし今は置いとこ。

で、これは個人の推測でしかないのですが、ディ・ロイとアイスリンガーは3巻登場時点で既に“数字持ち(ヌメロス)”ではあるけれど、綺麗な人型になれた他の破面より力が劣っていたために斬魄刀を形に出来ず、除け者扱いされていたんじゃないかなと思うんです。23巻のエドラド曰く「『破面』の斬魄刀は 俺らの能力の『核』を刀の姿に封じたモノ」、42巻のスターク曰く「虚から破面に進化する時 他の破面が肉体と刀に分けた虚の力を 俺たちは2つの体に分けた」そうですから、きっと弱い虚ほど、そうやってちゃんと分けるのが難しい。他にはデモウラとクッカプーロが当て嵌まりそう。そして28巻のネル曰く「数字持ちってのは大虚(メノス)以上で破面化したヒトたつ」らしいので、グランドフィッシャーはまず数字持ちですらない。
……ん?じゃあクッカプーロって大虚だったのか?それにザエルアポロの従属官(フラシオン)にも大虚じゃない奴ら混ざってそうじゃない?とか考えちゃうけどどうなんだろう。

ま、これも置いといて。

21巻で再登場したグランドフィッシャー。この時にはあの「ビルみてーな」斬魄刀を持っている訳ですよ。これは奴を倒した一心さんが浦原さんに語った通り、ただの破面もどきだった奴に藍染が『崩玉』を使って再強化したのだと思います。だから以前は持っていなかった斬魄刀を持っていて、姿も変化した。そう、所詮「データ集めの為に出してきた試作品」に過ぎないけれど。
……めたくた余談ですけど、「隊長クラスの死神は全員 斬魄刀のサイズをコントロールしてるんだよ」ってことは、強い死神は皆コントロールを極めれば「射殺せ『神鎗』」ごっこができるんですかね。そんなことないですかね。いっちょビルみてーな刀ぶん回してビルぶった斬る死神とか見たくありませんか?まぁこの辺のネタも『このほの』で使おうと思ってるんですが。

23巻で再登場したディ・ロイ。スピード型の彼はパワー型の茶渡(しかもこのとき衰弱状態)に相性で勝っていましたが、その後はルキアの実力を甘く見てあっさりやられてしまいました。なので使われずに終わりましたが、刀は持っていました。
ここでイールフォルトの「藍染様の御力にすがっても所詮カスはカスのままか…!」という台詞を深読みしてみましょう。グリムジョーとその従属官たちは破面No.11〜16(グリムジョーは元No.12(ドセ)であると『MASKED』に記載有り)ですから、彼らは藍染が破面化させた大虚のなかでも初期メンであったっぽいことが分かります。つまり、崩玉を用いず破面化されたのです。破面の番号について確認したい方は24巻のシャウロンの発言やファンブックをご参照ください。そして斬魄刀も形に出来ないカスでもどきなディ・ロイは、あの3巻での初登場より後に、「藍染様の御力にすがって」崩玉で再強化してもらったのかもしれません。だから足も人型になれたし、斬魄刀も得られた……と、こう考えると辻褄も合うと思うのですが如何でしょう。

27巻で再登場したアイスリンガー。彼はデモウラ共々、虚夜宮(ラス・ノーチェス)より遠く離れた22号地底路の番人を任されています。
ディ・ロイとは異なり、3巻に登場した彼=アイスリンガーだと『MASKED』で明言されています。そして「人型への変化を嫌った」と紹介され、原作でも「巨大な力を手にする為に人の形を捨てたのだ」と本人が主張しています。私はこれは嘘ではないと思っています。しかし、雨竜が浦原さんから聞いた「知能の低い奴ほど虚に近い姿をしている」という情報もまた事実でしょう。
アイスリンガーには彼なりの矜持があったけど、頑なに人型になろうとしなかったことから、藍染からは知能が低く不出来なデモウラと一緒くたにされ、辺境の警備に回されてしまった……とか、そんな気がします。


グリムジョーとその従属官たちの関係について。この話題は読者間では最近になっても頻繁に挙げられるらしいですね。様々な解釈があるでしょうが、自分なりに挑んでみようと思います。

32巻収録の284話と285話。虚の進化について、詳細が語られています。因みにアニメではナレーションもシャウロンの声でした。
……余談を挟んじゃいますが、『このほの』合同遠征篇執筆の際にもここは何度も読み返しました。なにせ下級大虚(ギリアン)が誕生する瞬間を描写しなければならなかったので……。アニメでは言うほど多くない数の虚が共喰いし、赤い粒子になってから融け合っていました。しかし『このほの』29話にて東流魂街で誕生した奴は、あれと比べ物にならないくらい山ほどの虚が集まって生まれたという設定です。虚だけで東京ドーム組んだった、みたいな。まさに半球型の地獄。そんな中で一角さんが生き延びたのはツイてるし、迷わず突入した閃も肝が据わっている訳です。そして二人を腹の中に巻き込んで生まれた奴は他のよくいるギリアンより遥かにデカい。一護が追い返したやつの倍以上あるかもしれない。何地区も離れた場所からギンや乱菊たちが目視で確認できたのもそのためです。

さて話を戻しまして、特に重要な説明はこれらです。
「同属の虚を喰らい続けなければ アジューカスはギリアンへと退化する」
「退化したものは100%の確率で個を失い 二度とアジューカスに戻ることは無い」
「同属の虚に一部でも体を喰われたものは そこで完全に進化を止める」

グリムジョー、シャウロン、エドラド、イールフォルトはアジューカス。ディ・ロイは仲間の中で最もギリアンに近いアジューカス。ナキームは個をもつギリアン。

我等の進化はここまでだと悟ったシャウロンたちは、グリムジョーに「喰って行け」と自らの体を差し出します。原作では結局喰ったのかどうか断定はできない描かれ方だったとして「喰わなかった」と主張する方もいます。しかし私はこれに対し、あの流れで断るのは考え難いこと、それとアニメでは明らかにムシャムシャしているカットがあったこと、更に公式ノベライズ『Can't Fear Your Own World(以下CFYOW)』V巻にあったグリムジョーに関する記述を根拠に反論させていただきます。
グリムジョーは已己巳己巴(いこみきどもえ)&産絹彦禰(うぶぎぬひこね)と対峙した際、二人の『王になる』という宣言、「それを受け流してしまえば、彼はその瞬間に自分の血肉を否定することになる」とあります。また、『我等を喰え――グリムジョー』というあの場面を回想した後に「自らの血肉となった彼らの一部が(以下略)」とまであります。こりゃもう絶対に喰ってますよ。あの時、シャウロンたちの進化は止まったのです。

24巻では、無断出撃し日番谷先遣隊を相手に敗死した彼ら5体をさして藍染は「所詮は最下級(ギリアン)だ」と言いました。この先の32巻を読んでグリムジョーたちの過去を知っていれば引っ掛かる台詞です。だってナキーム以外は確かにアジューカスだったのですから。でも、グリムジョーに体の一部を喰われてから藍染に出会い破面化してもらうまでの間に退化していたとすれば、何も齟齬はありません。
彼らが「退化した」とは原作でもファンブックでも明言されていません。しかし御丁寧に原作で退化についての説明をしておいて、その説明が蛇足だったとは私にはとても思えません。必ず何処かに係るはずだと思うのです。

また、これは私の願望の混ざった予想なのですが……シャウロンはまだ限々個が残っている内に破面化できたのではないかな、と考えています。仮面を剥いで死神に近付き力を強化するなどという危ない橋、“我らが王”より先に自らが実験台となることでリスクを確認したのでは。
そしてディ・ロイがルキアにやられたとき、イールフォルトとエドラドは中々ひどい辛口だったじゃないですか。何千体もの虚を捕食して上を目指す長い旅を共に歩んできた仲だというのに。実はこの二人は破面化する前に既に個を失っていて、だから破面になって自我は再び得たけれど過去のことは忘れてしまっている、とか。ナキームはそもそもずっとギリアンで退化もしないから過去のことは覚えている、でも無口。ディ・ロイは弱いしもう進化も無理だけど退化したくなくてずるずると虚を喰らい続け、お蔭で個は持ち続けたまま破面になれた。それでイールフォルトとエドラドに謗られても、大切な仲間だった記憶があるからくっ付いて回って、現世への出撃にも「連れていってくれ」とせがんで一緒に行った。……とかだったら滾りますね。萌えますね。私が。
23巻98pの4人の表情みてくださいよ。上の2人は「やられたか、そうか……」と微かに憂いを帯びているように見えますし、下の2人は「あ?何やってんだ言わんこっちゃねぇ」と呆れかえっている風味を感じるんですよ。私は。「元来の顔つきがそうなだけでしょ」とか言われちゃうと反論できないけど。そうだったらいいのにな。そうじゃない(かもしれない)からファンタ。
24巻63pで帰刃(レスレクシオン)したシャウロンが「…フム」と零したのも、自分の姿を確認して「私は退化しアジューカスとしての力をほぼ失いかけていたが、成程。解放するとこの姿に回帰できるのか」とか感慨に耽っているといい。好いさ。
グリムジョーはグリムジョーで、彼らを「腰抜け共が」と罵り見下しながらも見捨てはしなかったんだとしたら何なんだよ君はって思いませんか。というか破面No.が連番だから喰った後も一緒に行動していたのはほぼ間違いないと思うんですよ。しかも彼、私の推測では破面化してすぐには十刃になれてないんです。だって初期は、十の死の形を司る10人の“十刃”でなく七つの大罪を司る7人の“刃”が組織されていた、とこれも『MASKED』に記載されているのですが、久保先生はその初期メンバーにバラガン、ザエルアポロ、ヤミー、アーロニーロを名指しで挙げています。グリムジョーは入ってないんですよ。だからNo.12であった期間って割かし長かったんじゃないかなぁ。強大過ぎる藍染に一時恭順してはいるものの、自分が王になることをやめようとしたことは一瞬もない。虎視眈々と、高みを目指し続け、喰らい、破壊し、結果その力を認められてNo.6(セスタ)にまで上り詰めた。そっから従属官として彼ら5人をまた召集した、と。……なんて最高のボス?虚圏の王になる日も近いのでは?

グリムジョーってば破面初期メンもいいとこなのに、藍染が崩玉を使うようになってより強く純粋な破面を生み出しドルドーニたちが“3ケタ(トレス・シフラス)の巣”に追いやられていくなか、逆に成り上がっていった強者である訳です。6番程度で粋がるなという声もあるでしょうが、彼は一護と同じく、まだまだ発展途上の身なのです。王になるべく途を征き、吼えて駆けている最中。刀剣解放の名『豹王(パンテラ)』、そしてその姿の彼が表紙を飾った32巻の詩。延々と想い馳せることができます。
69巻の千年血戦篇で一護と再会したときに放った「何年振りだ?」という台詞に触れますけど、劇中だと2年と経っていないのに現実では7年と少しが過ぎていたんですよね。お前さんよぉメタなこと言ってんじゃあ……などと言いつつ、私も『このほの』合同遠征篇で同日中に再会したはずの一角さんに「おお松本!なんだか久し振りだな!」とか言わせたクチなんですけどね!
あと、その後のナックルヴァールとの掛け合いが大好きなんです。2人でバトってるとこ久保先生の作画で見てみたかった……最後に心臓(おいしいところ)は一掴みで持って行ってくれちゃいましたけどねぇ。誰のをだ、って?やだなぁ、そんなの決まってるじゃないですか。
ナックルヴァールの毒(ギフト)に不用意に触れたせいでダウンしていたところを浦原さんが「治した」そうなので、ここで並外れた毒耐性までつけちゃったグリムジョー。ナックルヴァールが死んだことで威力が増した“極上毒入りボール(ギフト・バル・デラックス)”内にいながらそれも耐えて生き残ったんですから、もうそこらの毒じゃ到底殺せません。『CFYOW』U巻では涅骸部隊のルピの麻痺毒も抑え込んでみせるなど、マユリ様にも一目置かれる程です。それに凄いのは毒耐性だけではありません。大戦後の更木剣八をして「なるほど、あの青髪野郎、口だけじゃあねえらしい」と言わしめる。京楽総隊長率いる混成部隊が叫谷(きょうごく)に突入する前にノイトラ関連のことで言い合っていたのを鑑みても、このグリムジョーはあの時より段違いに強くなっているでしょう。私の勝手な見立てでは、最上級大虚(ヴァストローデ)でしかも崩玉使用により破面化されたことが確実であるハリベル様にも胸を張って並べるくらいになっていると思います。ハリベル様が『王』を自称せず、あくまで「事実上」の王であり虚圏の統治も「実質的」ということにしているのは、グリムジョーとの衝突を避けるためだそうですし。

共に歩んでいた者たちに後を託され、心が軋もうと遥か上へ、舐めた眼で見やがった奴は全員ぶっ壊し、「俺が王だ」という強烈な自負を持ち続ける。これ、「私が天に立つ」と我を通す藍染は、グリムジョーにかなりのシンパシーを感じていたんじゃないかと思うんです。二人が上下関係で結ばれていた間はどうしようもない力の隔たりはあったけど、口だけじゃないその信念は対等で、信頼できるものだったのでは。


まだまだ続きますよっと。


崩玉を手に入れる前の藍染によって破面化された面々には、前述の初期からずっと十刃であり続けた4人以外、“十刃落ち(プリバロン・エスパーダ)”になっている者がいます。29巻のドルドーニ曰く「解っていたことだ 崩玉が手に入れば それ以前の十刃は用済みになることは」らしいです。その後のコマに描かれているのがアーロニーロとノイトラとザエルアポロっぽいのはちょっと腑に落ちないなって今まで思っていました。いたんです。よろしいですか、ここ過去形ですよ。
だってこの3人、確実に浦原さんの崩玉入手前に破面化されているメンツな訳です。何故分かるかというと、これは33巻でノイトラがネリエルに言った台詞「てめえが虚夜宮(ここ)から消えてから 何年経ったと思ってやがる?」があるからです。「何年経ったと」って少なくとも2年以上は過ぎてなきゃ使えません。藍染が浦原さんの崩玉を入手してからこの場面に至るまで精々2ヶ月しか経っていませんから、ノイトラもネリエルも当然崩玉未使用です。初期刃だったザエルアポロとアーロニーロも、年単位で昔に破面化されているはずです。
で、話を戻しますと、私が今まであのコマにいた彼ら3人を「十刃落ちにされたドルドーニを嘲笑う新十刃メンバー」だと思っていたのが間違いで、「己と違って崩玉入手後も十刃であり続けている・またはその地位に返り咲いてみせた妬ましい同期」が正解だったんだと気付きました。

そうそう、『MASKED』には「藍染が『崩玉』の力を用いて破面化させた個体は「成体」と呼ばれ、それまでの破面とは雲泥の実力を秘める。」とあるのですが、これは原作他様々な事例・事項と照らし合わせると語弊があるんじゃないかと思っています。22巻で空座町にウルキオラとヤミーが襲来した際、技術開発局員の壺府リンが「その霊圧・濃度・安定性から見て―― 『成体』であると思われます…!!」と言っているのですが、ウルキオラはともかく、初期刃だったヤミーは上記の定義だと成体ではないことになります。私の解釈ではスタークも、藍染に初めて会ったとき既に完全な人型破面なので、崩玉は使われていないはずです。No.1(プリメーラ)なのに成体とは呼べないなんて、何だかおかしなことになってしまいます。綺麗な人型でアジューカスよりよっぽど強けりゃ成体、で良い気がします。


数字持ち破面を考察する際、最も厄介なのはザエルアポロの存在です。『Spirits Are Forever With You(以下SAFWY)』で明らかになったグランツ兄弟のくだり……これも考慮して辻褄を合わせるには、数字持ちというのは藍染が大虚を麾下に加え始めてすぐ始めた制度ではない、ということにしなければなりません。そうでなければ、第一期刃7人のメンバーとして弱体化前のザエルアポロが在籍していたのに、イールフォルトが5番目に生まれた破面、では矛盾してしまいます。
……藍染の軌跡も気になりますよね。去年のブログじゃ、ややこしくてここらで匙を投げていた私。よし、もうちょっと頑張れ。踏ん張れ。『このほの』に大まかなプロットは存在してるけど、あんだけ出しゃばらせた“桃色の悪魔”の本編での今後と、将来は外伝二・四・八にも係りそうな事柄なのだ。物語を鮮明にするにはこの山はどうせ越えねばならぬ!捏造もブッ込むにしても少しでも自分が深く考えておくことで説得力を持たせたい!

それでは以下、管理人による理路整頓の道程にお付き合いください。予想を交えて読み解くのに、東仙さんのヘアスタイルの変化もヒントになんとかやってみようと思います。繰り返しますが、根拠の薄い仮定とこじ付けもふんだんに含まれますので、話半分でお願いします。

101年前、魂魄消失事件。東仙の髪は短い。この事件後からルキア処刑までは、藍染は自らが表舞台に出て捏ね回すような大胆な一手は打っていないでしょう。しかし、魂魄の境界を取り払って強化させる技術を向上させるための情報収集、実験を怠ることはなかったはずです。将来尸魂界に宣戦布告する時のことも考えて、強い手駒の獲得と虚の改造にも抜かりはなかったに違いありません。水面下で徐々に、しかし着実に進めていきます。
およそ50年前、藍染は特に改造虚の製造や実験に注力します(『SOULs.』225pには「“虚”の死神化 その実験段階で海燕を殺した虚や霊圧を消せる「巨大虚(ヒュージ・ホロウ)」が生み出された」とある)。因みに『このほの』では藍染の思惑の外でザエルアポロが独自に研究をし、100年前の時点で既に同じようなことをしていました。この二人が今後どのように化学変化を起こしていくのかは、この先の本編でちゃんと書きたいところです。
さて、時と苦節を経て20年前になると、長い髪を下ろしている東仙の自信作“ホワイト”が完成します。一心とのあれこれがあって(59・60巻)、藍染は翌年くらいに市丸と髪を束ねてイメチェンした東仙を連れてバラガンとその配下を制圧した(43巻)としましょう。これまでに麾下に加えた虚も大所帯になり、統率するために強い何体かに或る程度の権力と支配力を与えることにします。バラガンが王であった頃に築いていた直属の配下“刃”を源流として7人を選抜、これが初期のエスパーダ。七つの大罪がモチーフらしいですが、誰がどれかは不明です。私の予想だとこう。

傲慢 バラガン
強欲 アーロニーロ
嫉妬
憤怒 ヤミー
色欲 ザエルアポロ
暴食
怠惰 

自信もてるのはヤミーだけですね……。久保先生のインタビュー内容を考えると、アーロニーロは原作登場時には強欲で間違いないけど、この頃は暴食担当だった可能性もある。ザエルアポロは最凶でありながら弱体化願望が見え隠れしてるとかで怠惰だったかも。でも帰刃名『邪淫妃(フォルニカラス)』(直球)だしなぁ……ってことで色欲で。
暴食がピカロで嫉妬がアニメでカラクライザーと戦った女幹部だったりしたら面白いなぁ、とか言うだけ言っとく。
ところで……上記のように仮定するということはつまり、アーロニーロとヤミーも元々バラガンの配下であった、ということになるかと思います。『このほの』でも既にザエルアポロとヤミーが旧い仲であることにしちゃってますが、実はこれ、31巻のザエルアポロの「卍解の使い手に! 滅却師(クインシー)! 僕は運がいい!! ヤミーの奴ならラッキー(スエルテ)と喚くところだろうな!!」という台詞から妄想を膨らませた結果だったりします。嬉しくて興奮したときに例えですぐ出てくるような奴(ヤミー)と交流が浅いはずがなかろうよ!という考えです。『0』も継いでることだし。
それからこれも余談なんですが、『CFYOW』に登場した已己巳己巴は「取り込んだ魂魄の霊圧を際限なく己のものにできる」というチートで、太古の虚圏ではバラガンと覇権争いをしていた程の強者です。喰えば喰うほど強くなります。似てるんですよ、アーロニーロに。というか、アーロニーロは「取り込んだ虚の能力を全て己のものにできる」というチートです。霊圧だけじゃなく固有能力もゲットしてしまうのですから、上位互換の突然変異種といっても過言ではないんですね。バラガンも「こいつ放っておくとヤベェな」と思ったはずです。さっさとどうにかしておかないと、嘗ての已己巳己巴を凌ぐ強敵に成長しかねません。だからギリアンだろうと甘く見ず、早いうちに接触して手駒に加えたのではないでしょうか。アーロニーロってばマジチート。

話が二重三重に脱線している!直します。

その後、藍染は刃を十刃と改めて定員を増やし、殺戮能力の高い順に1から10までの数字を与えます。ザエルアポロは『0』を与えられますが、これは「本気を出した時だけ」「切り替わる」もので、研究者としては「別の数字を身につけ」ていたそうです。この辺は『SAFWY』U巻24p〜28pをご参照ください。
ついでに言及しますが、26pで発言しているノイトラは「『5』の数字を持つ男」と表現されています。しかしザエルアポロが退化した直後の彼が『5』でないことは確かです。『8』かそもそもまだ十刃ではない、というよりまず私の推測では藍染の麾下に入ってすらいません。ノイトラの過去を確認したい方は33巻153pからの回想を読んでくださいね。……とまぁそういう訳なので、この『SAFWY』U巻26pのノイトラの台詞は、後にザエルアポロと手を組んでネリエルを追い出してから「僕は自ら退化したんだ」とか話を聞かされ、その時に言った感想なのでしょう。神視点で先の時系列から引用した、ということだと思います。

さてまた戻りまして、ザエルアポロは進化をやり直すためにイールフォルトを切り離し、ヴァストローデからアジューカスに退化して初の十刃落ちになります。イールフォルトは弟についての記憶は朧、もしくは忘れたまま砂漠を彷徨ってシャウロンたちと出会います。更にグリムジョーに邂逅した一行は彼を王と仰ぎ旅を続ける。藍染は安定して破面化させる方法を編み出す研究に着手。
何年かしてからグリムジョーの一団も麾下に加えた藍染は、この辺でやっと手駒の虚たち(40体いくかいかないか)を次々に破面化させ、十刃以外にも数字を与えることにします。ドルドーニ、チルッチ、ガンテンバインが十刃に加わったのもこの頃ではないかと。ピカロはもっと早い段階で十刃になってたかも。この時の十刃は『CFYOW』でドルドーニは元No.3(トレス)だと明らかになっている以外、正確な番号は不明です。でも去年のブログにも書いたように、仮に十刃落ちになった際の3ケタ目の数字がそのまま過去の番号であったとするならこう、かな?

十刃
01 バラガン
02 ピカロ
03 ドルドーニ
04
05 チルッチ
06
07 ガンテンバイン
08
09 アーロニーロ
10 ヤミー

100or104or106or108 ザエルアポロ

11 シャウロン
12 グリムジョー
13 エドラド
14 ナキーム
15 イールフォルト
16 ディ・ロイ
17 アイスリンガー
18 デモウラ
19
20 シャルロッテ
21
22 アビラマ
23
24 フィンドール
25 ポウ
26 ジオ=ヴェガ
27 ニルゲ
28
29
30
31
32
33 ロリ
34 メノリ
35 クッカプーロ

数字持ちの空白部分はどの媒体でも明らかにされていません。ここまでが初期メン破面といえそう、かなぁ。No.100といえば『SAFWY』のシエンがまず思い浮かびますが、十刃落ちになったザエルアポロが最初の100番だったりしたら皮肉だなぁ。
因みに当サイトではNo.30(トリジェシモ)はオリキャラのラル・ヴィ・ラストベイト(通称ラルビー)ということになっています。外伝で主役を張るやつら皆そうですけど、彼女はとりわけ個性的で……というか、抽象的というか、象徴的というか……こいつ何言ってんだ?と思われそうですが、これも本編や外伝を公開していくうちにいつか説明できると良いなぁ。
「彼方(あなた)は此方(わたし)ですか?」
とか、ね、意味不明だよね。当の筆者もですね、このキャラを生み出してすぐはそうでもなかったんですが、予定外に本編に早く登場させる流れに変更してから、頭にポンと出てきた彼女の人物像が設計当初の斜め上を飛んでイってたので驚きました。あなたそんな子だったのね!?と困惑したものです。でもラルビーはこれでいい、成り立ちから考えても。果たしてその話はいつ書けることやら。道は遥か遠い……。

また話の腰がボッキボキ!治しましょう。

41 ペッシェ
42 ドンドチャッカ

50 テスラ

破面化の精度を上げながら、藍染は更に破面を増やしていきます。この辺の空白番号にはネリエルやノイトラがいるはずです。その暫く後の十刃はこうかな?

01 バラガン
02 ピカロ
03 ネリエル
04
05 チルッチ
06 グリムジョー
07 ゾマリ
08 ノイトラ
09 アーロニーロ
10 ヤミー

103 ドルドーニ
107 ガンテンバイン

でもゾマリの破面化のタイミングって謎ですし、ピカロとチルッチも他の破面に座を奪われているかもしれないので、「これはあくまで私個人の予想です」と執固く念押しさせていただきますね。
この頃、藍染は十刃たちに「最上大虚(ヴァストローデ)を探し出せ」と命じます。35巻のノイトラの回想では、彼とネリエルが共に任務に赴いています。ネリエルが「子供なのね 十刃になっても」と言っているので、ネリエルが先に十刃になり、ノイトラはただの数字持ちであった期間が存在したのでしょう。テスラが「何故ネリエル様なんだ」と言っていたことからも、ノイトラから突っかかっていくのが常であったとは分かります。でも、任務くらい一人でやるつもりだったに違いないノイトラから離れないのは寧ろネリエルの方。私の解釈では、決してノイトラの一方通行ではないんです。お互いが鏡合わせに対面して全力で空振りしてるイメージ。他のどの存在より一番強い想いを向け合っているのに、向けられたい思いはお互いに真逆のもので、だから怒るし蔑む。永遠に分かり合うことも寄り添うこともない。……この二人を理解するのは非常に難しいですね。しかし、アニメでノイトラ役だった神奈延年さんがね、も〜凄いのですよ。役への真摯な姿勢と理解度が並ではなかったです。気になるという方にはDJCD『BLEACH "B" STATION 4th Season Vol. 3』をオススメします。一護役の森田さんと神奈さんのノイトラトークが聴けますよ!あ〜Bステの話もいつかまとめてしたい。何年前のCDについて語るんじゃって感じになるけど!あ、でも人によっては役と素の声優さんとのギャップで色々な意味で重傷を負う可能性がないとは言い切れないので念のためご注意ください。

おっと話が逸れる逸れる。

この後にネル、ペッシェ、ドンドチャッカはノイトラとザエルアポロによって陥れられ、虚夜宮から追放されてしまいます。つまり、この時にはもう虚夜宮が出来てたんだな……誰がどれくらいの時間をかけてどう造ったんだ……。

ネリエル:3のまま追放
ノイトラ:8→5
ザエルアポロ:十刃落ち→8
チルッチ:5→105

研究者としての力のみで十刃に返り咲いたザエルアポロは、これ以降、自分が改造した虚を藍染に破面化してもらい従属官を増やしていきます。ロカはいつ破面になったのかなぁ……。

そして何年かの間があって――。

藍染がルキア処刑を画策し尸魂界に反乱、遂に浦原さんの崩玉を手に入れます。上の方で破面の「成体」の定義についてなんやかんや言及しましたが、『MASKED』であのように説明したということは、少なくともウルキオラは崩玉を使われている、ということなのだと思います。すると彼が破面化されたのは一護にとっては「割と最近のこと」だということになるかな?
また、アニメ284話では、ハリベル様が藍染に斬り捨てられた瞬間に過去を回想する、というオリジナル展開があります。アジューカスだった“3獣神(トレス・ベスティア)”(3匹のけだものの意)を助けたヴァストローデのハリベル様は彼女らを保護して共に過ごし、バラガンとその配下たちとは対立するという内容です。人とは呼べないようなシュモクザメっぽいアニオリ破面が登場してハリベル様たちをいたぶるのですが、こいつは私怨で動いたために藍染に処され、お蔭でハリベル様たちは九死に一生を得ます。その時の藍染は眼鏡を掛けておらず隊長羽織でもなく、あの丈の長い白コート姿なので、藍染がハリベル様を仲間にしたのは反乱後とみて間違いないでしょう。ということは、彼女たちも崩玉入手後に破面化されていることになります。

54 アパッチ
55 ミラ・ローズ
56 スンスン

61 ルドボーン

空いている番号にはウルキオラ、ハリベル、ルピが入りそう。あとは久保先生が『MAKED』で「最初に描いた時はヤミーとウルキオラしか全然頭の中にはいなくて。虚圏で藍染の前に立った時も影にしてぼかしてました。」と白状していらっしゃるので、22巻最後の藍染の「我等 二十の同胞の前で――」発言時には原作者先生でもキャラと設定があやふやだったのは確定しちゃってるんですね。なので23巻冒頭で確認できる謎のモブ破面たちがその後一切登場しなかった点にツッコんではいけません。ハァイ!「ハリベル様の原型っぽいのがいる」とか言わないでくださいねぇ!
藍染がスタークとリリネットに会ったのも本当に最近のことだったんでしょうね。上で斬魄刀の話をしたときにも出した43巻の回想シーン、ここでも藍染はあの格好です。最後の最後に完全なる人型を招き入れることが出来た訳です。崩玉を使うまでもなく仮面は欠片ほどしかない、唯一の自然発生のヴァストローデ級破面。『1』を名乗るにより相応しい。そしてバラガンは階級を下ろされる、と。只でさえ王の座と城を奪われて怨んでいたのに、格下げなんて、更なる屈辱以外の何ものでもありません。

01 スターク&リリネット
02 バラガン
03 ハリベル
04 ウルキオラ
05 ノイトラ
06 グリムジョー
07 ゾマリ
08 ザエルアポロ
09 アーロニーロ
10 ヤミー

102 ピカロ

77 ワンダーワイス

これでやっとお馴染みの十刃になったぞ!ヤター!
でも私、アズギアロとリューダースが何番だったのかも気になります。アニオリではパトラス、メニス、アルデゴルという藍染を裏切る破面もいたなぁ。

ひとまず破面については語り尽くしました!何だこれ素人研究論文草稿もどきか?しっかし原作と公式ノベライズにファンブックも読み返してだいぶ時間をとられましたが、楽しい時間でした。これは二次創作の糧にもなる……はずだ!わぁい!いつか自分で読み直して考え直すこともあるかもしれませんが、今の私の解釈は以上です。



【一心さんの話】

「禁忌(?)!22巻一心さんの発言に触れてみる」の巻。
“仮面の軍勢(ヴァイザード)”についての台詞は……ほ、ほら……な、何というかその……くそぅ!初っ端からどもる!というかあの、ここはやっぱり無理があると言わざるを得ない。

一心「禁術を使って虚の力を手にしようとした 元死神の無法集団 所在も思想も一切不明 厄介だぜ」

マジで厄介だぜ!あなたの台詞が!過去編を読んだ後だと、真顔でこれを聞いてる浦原さんに「ツッコミなさいよ!」「教えてあげなさいよ!」て言いたくなるんですよね。
で、この仮面の軍勢や十刃周りの設定は最初からかっちり決まっていた訳ではない、ということは久保先生本人が仰っています。そも、尸魂界篇も急遽はさみ入れた篇だそうですし、本来なら一護のクラスメイトたちに焦点を当てた話をもっと続けてそのまま破面篇に突入するという構想であったらしいですから、連載中に大胆なテコ入れがされたということですね。週刊誌連載って大変なんだな……。そういえば藍染隊長が黒幕になったのも、描きながら決めたって仰ってたっけな……。
反して、20年前に一心さんが隊長だったこと、真咲さんが滅却師だったこと、一護と斬月の関係などは、ずっと昔から練られていた設定でしょうけれど。

と。まぁそんなこともあって、22巻の一心さんはちょっとアレな訳ですね。ふわふわしていらっしゃいます。ですが理詰めしたがりな管理人(わたし)、一見すると矛盾を孕んでしまったようなこの場面も『このほの』では正当化して参る所存であります。サイト公開前にあっためたプロットの中でも、かなり苦労したのがそこだったり……。

60巻では、当時隊長だった一心さんが浦原さんに「あんた一体何者だ?」と問うています。そして答えを聞き「浦原喜助…!あんたが…」とかなり驚いています。名前は知ってるけど顔には全く見覚えがない、そんな反応です。
『このほの』における一心さんは100年前の春に隊長になった、という設定です。すると一心さんは、仮面の軍勢が護廷十三隊のしかも隊長格をバリバリ現役でやってる頃にはもうとっくにめっちゃ強い死神として十番隊に在籍しているはずです。それなのに浦原さんの顔も仮面の軍勢のことも何も知らないことになります。「そんなことがあるものか」と思われるかもしれませんが、ここで10巻22pを見てみましょう。

恋次「乱菊サンとこの隊長って誰でしたっけ?」
射場「アレよ日番谷の――」
恋次「あ―― 例の天才児か そりゃ大変だ」

と、こんな一幕があります。40年も護廷に在籍し続け、副隊長にまで上り詰めた恋次でさえこうなのですから、殆どの死神たちは他隊の隊長副隊長を知らなくてもおかしくありません!……ありません……よね?瀞霊廷通信を愛読し各記事の筆者が誰であるのかも気にしながら隅々まで読み込むことを毎月続けている隊士であればばっちり分かることかもしれません。ですが、若かりし一心さんって多分そんなに雑誌とか読まないタイプだと思ってます。
『このほの』で十番隊長になる前の一心さんは……噂話とか他隊の事情とかそっちのけで剣術修行に打ち込んでいて、書類仕事サボってうろつくのも十三番隊の敷地あたりで、足を伸ばすなら七番隊の裏山ではなく西流魂街、というイメージです。これに関する話もいつか書きたいと思っています。この当時の十番隊隊長と副隊長も交えて、主に外伝でやる予定です。
乱菊さんが入隊したタイミングについては本編の方でチラっとやりたいですね。まぁこれも独自解釈にならざるを得ませんが。



【いつもの】

お待たせしました、いつものです。え?お待ちでない?しかし此処までスクロールして目を通してくださっている時点で、どちらにしろ貴方様は奇特にございましょうや。


スゥーー……

山田清之介に

声がついて

シャベッテルウゥゥゥァァァ!!!゛

……

ブログ投稿するのもご無沙汰なので時間差もいいとこなんですけど!
ブレソルに実装されたんだよね君!おめでとう!「治す」とか「死なせない」とか言いながら鬼道ぶッパ無双して殺しまくってるの意味分かんないよ!流石は矛盾と皮肉が服を着て歩いてるような御医者だね!ん?私のコメントの方が意味分かんないな。
それにしても前にも言ったけど何だその優れた声帯は。そんな声で日々嫌味を言われる四番隊隊士や患者は変な方向に目覚めるのではないかね?やめたげなさいよ。
でも『CFYOW』を読んだときに自分の脳内に流れる原初のイメージ音声の喪失は未だ免れています。どの声優さんっていう指定は別にないんですが、私の脳内には私だけが知る山田清之介の声というものが存在し続けているのが現状です。……駄目だこのオタク、どんどんわけのわからねえことをのたまいやがる。

『CFYOW』がまだT巻しか出てないって時点で『このほの』第一章の重要人物の一人として位置づけてしまうくらいには狂わされてます。これから書こうとしている主人公さんの過去や出生に纏わること、嘗て「十」を背負った者と桃色の悪魔のアレソレを語るうえでも彼は影を差してきますからね。そこに蒼純さんもセットにしちゃう。ほら、隊首会でも隣に並びますし、この二人。たったそれだけのことから私はどこまで妄想を膨らませて話をデカくしたんだろうな……乞うご期待(?)。

とはいえ、話の筋や言わせる台詞の大まかな中身はもう何年も前から決まっている(これは決して凄いことなのではなく連載が超絶亀更新なだけである)のですが、いざ執筆してみたら「こいつこういうこと言うかな?」「公式で出番が少ないし独自解釈になるのは仕方ないにしても、その自分の解釈からもちょっとズレないか?」とか考えてしまいまして。只今絶賛筆迷い中でございます。とにかく、彼は優しさによって動く人間でない。心が欠片もない訳ではないし、指針はシンプルだけど、シンプルすぎる故に異常であるのが彼なのだ。疑問はあっても迷いはない。引っ掛かることはあっても引き摺ることはない。信念は曲がらないし衝動には駆られない。
執筆中の本編の内容をここでバラす訳にはいかないので、フワフワと抽象的なことしか言えないのですが……なんかやたら出しゃばってくる予定らしい、とだけ!



これだけ吐き出しても、ブログに書いておきたいネタはまだ尽きてなかったり……。今回は流石にこのへんで終わっておきましょう。次回は玲瓏と鳶と鷹の話とか、できたらいいなぁ。

最後まで読んでくださったそこの稀有な貴方様、この夏もBLEACHを愛しつつ、どうか心身ともに健やかにお過ごしくださいませ。


BLEACH 2020/07/24
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