猫も杓子も丸くなる


トド「うー寒い寒い。ただいまー」

トド「やっとこたつの温もりを感じられるよー……って、わーーーっ!! こたつの中に、猫が、ぎっしり!」
一「ああ、おかえり」
トド「ちょっと一松兄さん! これどういうこと!?」
一「みんなが寒いって言うから」
トド「いや、わかるよ!? わかるけどさぁ、これじゃあ僕入れないんだけど」
一「でも、十四松は入ってるよ」
十四「にゃー」
トド「十四松兄さーん!??」
十四「にゃあお」
トド「ちょっと、猫に埋まってないで、十四松兄さんの住む世界はこっち!」
 ズボッ
十四「ただいま、トッティ」
トド「おかえり十四松兄さん。もう、猫松は一松兄さんだけで充分だよ」
一「猫の世界はいいぞ」
トド「勧誘しなくていいから! それに猫だって、長くこたつに入ってたら低温やけどとか――」
 ブツン
一・十四「!?」
トド「て、停電!? いや、ブレーカーが落ちた!?」
 ドタドタドタ ガラッ
チョロ「急に掃除機が動かなくなったんだけど、停電?」
カラ「俺の使ってたドライヤーが……」
おそ「電子レンジ止まっちゃったよーどうしてくれんの!?」
トド「おまえらかーい!!」

トド「まったく……みんな電気の使いすぎだよ。環境と母さんに悪いと思わないの?」
おそ「いや、スマホの充電しながら言われても」
トド「電子レンジよりはよっぽどマシだから。それに、あの猫たちを見てみなよ」
一「うん。こたつの電源切ったままでも、集まって丸くなってる。猫はエコだ」
十四「じゃあ僕たちも猫にならって、丸くなろーう」
おそ「つーか、猫に温めてもらおうぜ〜……ふぎゃっ!」
一「密集してるから気を付けてね」
おそ「ひ、ひっかかれたあとに言われても〜」
カラ「邪魔するぜ、キュートな子猫ちゃん」
トド「突然のF6!?」
チョロ「猫相手にマジで何やってんの!?」
十四「あはは〜やっぱりあったかいな〜」
おそ「癒される上に、疲れも取れるな……ふぁぁ」
トド「疲れるほど、おそ松兄さん、何かした……?」
十四「う〜ん、ムニャムニャ」
カラ「ぐぅ……」
一「…………って、あれ? みんな寝た? ホントに、猫みたいになってら……フフッ」

- 8 -

*前次#

 戻る





 ページ:


交通安全