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想定外

「お腹冷やしますよ」
「んー」
マイルームで二人っきり。
ベッドに腰掛け読書をしている天草の隣で、私は仰向けになって編成を考えていた。バスターシャツがめくれてお腹が少しすーすーする。
「……マスター、私の前で気を許しすぎなのではないでしょうか。それともどなたにでもこうなのですか?」
ぱたんと本を閉じる。ちゃんと栞を挟んだのかが気掛かりだ。
「んー?だって天草、そういうのないじゃん」
「そういうの、とは?」
「劣情」
「……」
表情を盗み見ると、絶句、という感じだった。
「それだけじゃなくて、聖杯欲しさに私の命狙うなら今じゃないでしょ?君は準備を怠らないはずだ。それに私、君のこと信じてるし」
「考えが……甘いですね」
「でもそうでしょ?」
「いいえ。私というサーヴァントをあまり信用なさらない方がいいですよ。劣情、あるので」
「え?」
視界から天草が消えた。
瞬間、おへそのあたりになにか柔らかいものが触れる。
「ですが、信用されることは素直に嬉しいです。おやすみなさい。マスター」
端末が手から滑り落ちて、ふかふかのベッドに沈んだ。手をお腹に持っていき、先程の箇所を指でなぞる。まさか、
「キスされた?」


2019/2/2



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