※ちょっと注意



この一週間、ライブやテレビでバタバタしていてやっと休める、と気を抜いたのが良くなかった。
こんなことになるとは。


朝、何となく体が痛いなと目を開けると隣に柏木翼君がいました。


待ってくれ...どういうことだ。
確認しましょう!
ここは私の家、私のベッドである。
狭いシングルベッドで向かい合うように翼くんが寝ている。
私、衣服の乱れ無し、昨日の服のまま!
翼くんも衣服の乱れ無し!
過ちはおこしてない!
いや、待て。
一緒のベッドで寝ている時点で過ちである。
とりあえず一度落ち着いて思い出そう、なぜこうなったか。

確か仕事終わりに居酒屋に行ったらドラスタの皆さんがいて、休み前だからと飲み過ぎて...ダメだ記憶がない。
きっと私が酔いつぶれて翼くんが送ってくれたんだろう。
さて問題はその後だ。
そう考えているうちに隣から小さく唸る声。
翼くんがゆっくりと目をあけた。

「おはようございます、名前さん。」

「お、おはようございます。」

寝起きで少し掠れている声が少しグッと来たが、柔らかく笑う翼くんはいつも通りだった。
ただ状況がいつも通りではない。
もしかしたら翼くんが覚えているかも知れないと思い聞こうとしたが...

「名前さん、ベッドではすごいんですね。」

とんでもない爆弾が投下された
はい、ダメです。
絶対何かしてる...もうそうとしか思えなくなってくる。ポジティブに考えよう。
あぁ!そうだ!
きっと寝相が悪くて”すごかった”っていうことだ。
そうに違いない!紛らわしいぞ〜全く
そんな私の脳内会議に翼くんがとどめを刺す。

「僕が据え膳食わなかったのを誉めて欲しいぐらいです。」

はいダメーーーー!!!
男女の一線を越えてはないんだろうけど私がPとアイドルの一線を越えたーー。
どうせ理性がなかったんだろうな!
翼くんを好きな気持ちがlikeを越えてloveなこととか多分喋ったんだろうな。
そして翼くんに無理やりあんなことやらこんなことやら。
あぁぁぁ私のP人生終幕です!
翼くんの口から据え膳とか言わせちゃダメでしょ!!!
頭を抱えていると翼くんの笑い声が聞こえた。

「名前さん、百面相してましたよ。」

可愛いですと聞こえた気がするがパニックになりすぎてもう訳が分からない。
顔もきっと真っ青だろう。
それを見て翼くんも私が覚えてないことを察してくれて”昨日のこと覚えてないんですか?”と言ってきてくれた。
私はブンブンと頭を縦にふる。

「な、なにをしでかしましたか!?」

「いろいろと」

いろいろと...。
翼くんの含みのあるその言葉から一つや二つでないことを察する。
もう...ダメ。

「教えましょうか?」

翼くんは私の返事を待たず、両手に指を絡めベッドへと縫い付けた。
私は翼くんに押し倒されている形になった。
パニック状態の私はされるがままに抵抗せず翼くんを眺めていた。

翼くんの顔が、息がかかるほどの距離まで近づく。やっとの思いで私は言葉を発した。

「翼...くん?」

「名前さん、僕も好きです。」

そう言った翼くんの顔はいつも通りだったが、目が情欲に燃えていた。
私は昨日風呂に入ってないという場違いな事を考えながら何も抵抗できないまま唇を飲み込まれた。



翌日腰を押さえた私と機嫌の良い翼くんを見てレーゾンデートルとドラスタのメンバーが何かを察した...。