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冬木にある古い屋敷にに一人佇む女性。
いつもならこの家の頭首や一族、弟子たちで賑やかなこの家も聖杯戦争のため彼女以外全員この地を離れている。
頭首から預かった聖遺物を魔方陣の中心に置き、大きく息を吐く。

左手を前に出し、目を閉じた。

「閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。繰り返すつどに五度。ただ満たされる刻を破却する。」

呪文を唱えると魔方陣から光があふれ始める。
空気の温度があがり、血液が激しく流れていく感覚がする。
何かが焼けるようなにおいがした。

「告げる―」

静かな空間に声が響き渡る。

「汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。」

左手に激痛が走る。令呪が光り輝き熱がそこに集中しているような気がした。
血が沸騰するような感覚に手が震えるのを右手で抑えた。

「汝三大の言霊を纏う七天、抑止の輪より来たれ―天秤の守り手よ!」

叫ぶように唱えると共に魔方陣から風が吹きあがり視界が奪われる。
目を開けられないような突風から腕で顔を守った。
部屋にあったものが歓声のように音を立て、
眩い閃光と共に風が収まり、彼女は確認する。


「問おう。あんたがマスターか?」

そこに立っていたのは凛とした戦士だった。


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