つめたい指先

 シーツの上に縫いとめられた左手に、ひんやりとした手が重なって絡んだ。恋人たちがするように、ふたりの間を隔てるものなどなにもないのだと言うように。皮膚がふれあってはりつく。体温の差を知って、涙が結露する。
「どうかした?」
「……冷たいひとだなぁ、って」
 火照った思いはひとりよがりなものだ、と。そう、つめたい指先が教えるから。