真に美しいものを、ほかの美しいもので例えるのはどうかと思う。花のようなかんばせだとか、水晶のような瞳だとか、そういうのはちょっとなあと思うのだ。だって――ただひとつの、唯一のかがやきを、ほかで置き換えられるものにはしたくない。代替えできるものだとは、決して思いたくない。
「きみは、きれいだね」
「またそれ?」
聞き飽きたと言わんばかりの顔さえも、やっぱり美しい。
「いつもそればっか。たまにはほかの言葉はないの?」
「だってきみは、ほんとうに――きれいなんだ」
ほかのなににも例えられないくらい。