嵐の友人が考えていること
遅れてごめんね、と部屋に入ってきた芽依と会うのは久しぶりだ。
「お疲れ。ドラマ終わったのに大変だね」
「んー、でも今は結構楽な方」
芽依に限ったことではないけど、彼女たちの仕事量には驚かされる。
確かにドラマや映画の撮影期間は忙しい。でも、それが終われば休みになることが多い。少なくとも芽依みたいに毎日働くということはない。
だから多分、芽依の言う「楽な方」は一般的には「忙しい」んだと思う。
それだけ忙しい毎日を送ってるのに、こうやって誘いには乗ってくれるのが嬉しい。
「そういえば私ね、敬浩とヨリ戻したんだ」
酔いがまわり始めたくらいの時、無表情のまま芽依は言った。
「…へーぇ」
「敬浩が私のこと想ってくれてるの、わかるの」
「うん」
「だからね、今彼氏がいるわけでもなかったから」
「…ねぇ芽依、それってさ」
――同情じゃない?
そう言いかけて、止めた。
「ん?」
「いや、何でもない。ごめん」
「何それ変なのー!」
だって、芽依自身気付いてるでしょ?
だからそんな、自分を責めてるような表情で話すんでしょ?
こういう時、親友として何て言ってあげるべきなんだろう。
かれこれ10年くらいの付き合いだっていうのに、情けない。
¨よろしくお願いします、水川さん¨
顔合わせのときに、そう言われたのを覚えてる。
それまでは5人の後ろにくっ付いて妹みたいだと思っていたのに、そのときの彼女は“女優”だった。
何で今これを思い出したのかはわからない。けれど、昔も今も、年下の芽依にはハッとさせられることがあるのだ。
「そんな怖い顔しないでよー」
「え、ごめん。してた?」
「うん、こーんな顔!」
手で顔の肉を持ち上げて変顔をする芽依は、やっぱり年下だなと思う。
でもこうしている反面、心では色んなことを考えているんだろう。私には想像できないくらい彼女は苦悩を抱えている。きっと、周囲の自分に対する好意にだって薄々気付いてる。一番近しい人物たちの気持ちには、全く気付いてないだろうけど。
敬浩くんと付き合うのもいいけど、彼らの友人としては、せめて気付いてあげてほしいんだよね。あの人たちは変なところで女々しいから、気持ち伝えるつもりは無いみたいだけどさ。
もし振られたら、みんなまとめて私が慰めてあげよう。
うん、余計なこと言うより、何かが起こったときにサポートする。そういう役回りでいく。
嵐の友人が考えていること
(芽依は大事だけど、他の人だって捨てられない)
「お疲れ。ドラマ終わったのに大変だね」
「んー、でも今は結構楽な方」
芽依に限ったことではないけど、彼女たちの仕事量には驚かされる。
確かにドラマや映画の撮影期間は忙しい。でも、それが終われば休みになることが多い。少なくとも芽依みたいに毎日働くということはない。
だから多分、芽依の言う「楽な方」は一般的には「忙しい」んだと思う。
それだけ忙しい毎日を送ってるのに、こうやって誘いには乗ってくれるのが嬉しい。
「そういえば私ね、敬浩とヨリ戻したんだ」
酔いがまわり始めたくらいの時、無表情のまま芽依は言った。
「…へーぇ」
「敬浩が私のこと想ってくれてるの、わかるの」
「うん」
「だからね、今彼氏がいるわけでもなかったから」
「…ねぇ芽依、それってさ」
――同情じゃない?
そう言いかけて、止めた。
「ん?」
「いや、何でもない。ごめん」
「何それ変なのー!」
だって、芽依自身気付いてるでしょ?
だからそんな、自分を責めてるような表情で話すんでしょ?
こういう時、親友として何て言ってあげるべきなんだろう。
かれこれ10年くらいの付き合いだっていうのに、情けない。
¨よろしくお願いします、水川さん¨
顔合わせのときに、そう言われたのを覚えてる。
それまでは5人の後ろにくっ付いて妹みたいだと思っていたのに、そのときの彼女は“女優”だった。
何で今これを思い出したのかはわからない。けれど、昔も今も、年下の芽依にはハッとさせられることがあるのだ。
「そんな怖い顔しないでよー」
「え、ごめん。してた?」
「うん、こーんな顔!」
手で顔の肉を持ち上げて変顔をする芽依は、やっぱり年下だなと思う。
でもこうしている反面、心では色んなことを考えているんだろう。私には想像できないくらい彼女は苦悩を抱えている。きっと、周囲の自分に対する好意にだって薄々気付いてる。一番近しい人物たちの気持ちには、全く気付いてないだろうけど。
敬浩くんと付き合うのもいいけど、彼らの友人としては、せめて気付いてあげてほしいんだよね。あの人たちは変なところで女々しいから、気持ち伝えるつもりは無いみたいだけどさ。
もし振られたら、みんなまとめて私が慰めてあげよう。
うん、余計なこと言うより、何かが起こったときにサポートする。そういう役回りでいく。
嵐の友人が考えていること
(芽依は大事だけど、他の人だって捨てられない)