頑張ったんだね、翔ちゃん

ん?

すごい感動しましたってわざわざ報告のメール来た


そう言って見せられた携帯の画面には“from 千賀健永”。あぁ、千賀か。

めでたくKis-My-Ft2としてデビューした千賀にフレンチをご馳走してあげて、軽くサプライズしてあげた。普通は誕生日の俺が祝ってもらう立場なんだろうけど、昔から知ってる千賀のデビューはどうしても祝ってやりたかった。やっぱ相手が喜んでくれる顔を見るのって幸せ。


すごいね、こんなの女の子にしてみなよ。すぐ落ちるよ

はは、マジ?

うん!


じゃあお前も俺のこと好きになってくれんの?…なーんてな。



てかコレ今日じゃなくても良かったのに

出来るだけ早いほうがいいだろ

そうだけど、今日翔ちゃんの誕生日なんだよ?


俺が会いたかったからってなんでわかんないんだコイツは。

前に借りたハンカチを届けるなんてただの口実に決まってるだろ。
無くても困るものではないし、他のヤツなら次の仕事のときにでも返すわ。

それでもわざわざ、明日からドラマの撮影が始まるからできればそれに備えて早く寝たいのに、それでも会いに来たのは、――芽依に会いたかったから。

芽依だって仕事があるわけだし疲れてるのはわかってる。だけど、誕生日くらいはワガママ言わせてほしい。



あ、そうだ。はいコレ


芽依は俺の目の前に箱を置いた。
綺麗にラッピングされているから、きっと俺へのプレゼントだ。


開けていい?

うん


箱を開けると、中に入っていたのはネクタイとタイピン。しかも、もろ俺好み。


スーツ着る機会多いだろうから。翔ちゃんに似合いそうなの買ってみた

ありがとう、このデザイン超好きなんだけど

えへへ、付き合いの長さなめんなっ!


あーヤバイ。かわいい。
抱きしめたい衝動に駆られたが、それを必死に抑える。

こういうとき、芽依と付き合ってたらなあと思う。いくら俺のことを大切に想ってくれていても、やっぱり彼氏というポジションは羨ましい。俺らには出来ないことをそのポジションに位置する男は平気にやってのけるのだ。


次の誕生日を迎えるとき、俺と芽依の関係は何か変わっているのだろうか。
そりゃあ恋愛に発展していたらそれ以上に嬉しいことはないけど、メンバーとしてまた祝ってもらうのでもいいや。相手が喜んでくれる顔を見るのと同じくらい、芽依の笑顔を見るのも大好きだから。





翔ちゃんおめでとう!