吉高さんと飲みましょうパート2
「え、ほんとに!?おめでとう芽依!!」
今更ながら敬浩と付き合ったことを報告すると、由里子は心から祝福してくれた。
「ありがとう」
「よし、今日はあたしの奢り!好きなだけ飲め飲め!」
心の隅っこにある、後ろめたさ。
…だめだめ。決めたじゃん、敬浩とちゃんと向き合うって。
付き合ってすぐのときに彩にも言われたじゃん。自分を責めなくていいって。
でもどうしても、心が晴れやかになることはなくて。
それに気付かないフリをして、梅酒をいっきに流し込んだ。
そんな飲み方を続けていると、お酒が強くない私はすぐに酔いが回ってしまった。
次は何飲もうかな。うーん、明日も朝から仕事だし、そろそろやめておくべきかなあ。
「ねえ芽依」
「んー?」
「芽依さ、深く考えすぎなんじゃない?」
「えー?」
よし、初心に戻って梅酒にしよ。
割り方はー、えーっと、何がいいかなあ。
「別にいいじゃん、敬浩くんは芽依が好きなわけだから、付き合えてる今の状況は万々歳なんだと思うよ」
「ふふ、万々歳かぁ」
「それに敬浩くんだって、芽依が自分のことを好きだから付き合ってるなんて思ってないと思う」
「……」
「いいじゃん、別に好きじゃないと付き合っちゃいけないんて決まり無いんだから」
「……」
「遊びで付き合ったっていいんだよ?」
フラフラする頭でも由里子の言いたいことは伝わった。
料理を運んできた店員さんに、梅酒じゃなくウーロン茶を頼む。
敬浩と遊びで付き合っているわけじゃない。本気ので付き合ってる。
でもそれに気持ちが伴ってくれない。
前に付き合っていたときのような気持ちがない。
これじゃあ敬浩じゃなくても、いつも私に気持ちを伝えてくれていたゆっけと付き合っていたって同じだったと思う。
ゆっけが怒るのも無理ない。私は彼を裏切ったも同然なんだから。
「違うの、」
「え?」
「申し訳なく思ってるのは、敬浩にだけじゃないの」
――もっと傷つけてしまった人がいる。
「真正面からぶつかってきてくれた人を、裏切っちゃったの」
「……」
「それから連絡も返ってこなくて…」
当然か。
それだけのことを、私はしたんだから。
「…キツイことを言うようだけどさぁ」
「…うん」
「全部を手に入れるのは無理なんだよ」
「 、。」
由里子の言葉が、胸に深く突き刺さった。
「だって考えてみ?その人はさ、芽依と付き合いたいと思ってるんでしょ?それに応えてもらえない。なのに友達としては仲良くしてほしいって言われる」
「……」
「都合良すぎない?」
タイミングが良いのか悪いのか、店員さんがウーロン茶を持ってきた。
それを口にして、とっくに醒めてる酔いを更に醒ます。
「…まあ、普通はそう思うけど、その人はもしかしたら違うかもしれない」
「……え?」
「友達としてでもいいから芽依の傍にいたいって思うかもしれない」
「…そんなわがまま、付き合ってくれる人なんていないよ」
「いるよ」
その言葉に顔を上げると、由里子は私をまっすぐ見ていた。
気付けば彼女の飲み物の氷は溶けきっている。
「少なくともあたしが知ってる中で、そういう人はいる」
「…嘘、」
「それだけの魅力があるんだよ、芽依には」
「……」
「だから、1回芽依もその人にぶつかってみな?」
だめだったときは、あたしが慰めてあげるから。こうなったのも、変に芽依にアドバイスしたあたしの責任もあるから。
由里子は何も悪くない。
悪いのは、ゆっけの気持ちをわかっていながら、その優しさに甘えていた私だ。
それなのに、由里子が泣きそうな顔で笑うから。
私まで泣きそうになった。
吉高さんと飲みましょうパート2
今更ながら敬浩と付き合ったことを報告すると、由里子は心から祝福してくれた。
「ありがとう」
「よし、今日はあたしの奢り!好きなだけ飲め飲め!」
心の隅っこにある、後ろめたさ。
…だめだめ。決めたじゃん、敬浩とちゃんと向き合うって。
付き合ってすぐのときに彩にも言われたじゃん。自分を責めなくていいって。
でもどうしても、心が晴れやかになることはなくて。
それに気付かないフリをして、梅酒をいっきに流し込んだ。
そんな飲み方を続けていると、お酒が強くない私はすぐに酔いが回ってしまった。
次は何飲もうかな。うーん、明日も朝から仕事だし、そろそろやめておくべきかなあ。
「ねえ芽依」
「んー?」
「芽依さ、深く考えすぎなんじゃない?」
「えー?」
よし、初心に戻って梅酒にしよ。
割り方はー、えーっと、何がいいかなあ。
「別にいいじゃん、敬浩くんは芽依が好きなわけだから、付き合えてる今の状況は万々歳なんだと思うよ」
「ふふ、万々歳かぁ」
「それに敬浩くんだって、芽依が自分のことを好きだから付き合ってるなんて思ってないと思う」
「……」
「いいじゃん、別に好きじゃないと付き合っちゃいけないんて決まり無いんだから」
「……」
「遊びで付き合ったっていいんだよ?」
フラフラする頭でも由里子の言いたいことは伝わった。
料理を運んできた店員さんに、梅酒じゃなくウーロン茶を頼む。
敬浩と遊びで付き合っているわけじゃない。本気ので付き合ってる。
でもそれに気持ちが伴ってくれない。
前に付き合っていたときのような気持ちがない。
これじゃあ敬浩じゃなくても、いつも私に気持ちを伝えてくれていたゆっけと付き合っていたって同じだったと思う。
ゆっけが怒るのも無理ない。私は彼を裏切ったも同然なんだから。
「違うの、」
「え?」
「申し訳なく思ってるのは、敬浩にだけじゃないの」
――もっと傷つけてしまった人がいる。
「真正面からぶつかってきてくれた人を、裏切っちゃったの」
「……」
「それから連絡も返ってこなくて…」
当然か。
それだけのことを、私はしたんだから。
「…キツイことを言うようだけどさぁ」
「…うん」
「全部を手に入れるのは無理なんだよ」
「 、。」
由里子の言葉が、胸に深く突き刺さった。
「だって考えてみ?その人はさ、芽依と付き合いたいと思ってるんでしょ?それに応えてもらえない。なのに友達としては仲良くしてほしいって言われる」
「……」
「都合良すぎない?」
タイミングが良いのか悪いのか、店員さんがウーロン茶を持ってきた。
それを口にして、とっくに醒めてる酔いを更に醒ます。
「…まあ、普通はそう思うけど、その人はもしかしたら違うかもしれない」
「……え?」
「友達としてでもいいから芽依の傍にいたいって思うかもしれない」
「…そんなわがまま、付き合ってくれる人なんていないよ」
「いるよ」
その言葉に顔を上げると、由里子は私をまっすぐ見ていた。
気付けば彼女の飲み物の氷は溶けきっている。
「少なくともあたしが知ってる中で、そういう人はいる」
「…嘘、」
「それだけの魅力があるんだよ、芽依には」
「……」
「だから、1回芽依もその人にぶつかってみな?」
だめだったときは、あたしが慰めてあげるから。こうなったのも、変に芽依にアドバイスしたあたしの責任もあるから。
由里子は何も悪くない。
悪いのは、ゆっけの気持ちをわかっていながら、その優しさに甘えていた私だ。
それなのに、由里子が泣きそうな顔で笑うから。
私まで泣きそうになった。
吉高さんと飲みましょうパート2