たまには
いきなり“俺ん家来い”とメールが来た30分前。いやいや、私はあんたの彼女じゃないんだから。何故。
返信をうっているところでガッキーと遭遇。久しぶりなんて挨拶をして、ドラマ見てることを告げるとあの可愛らしい笑顔でお礼を言われた。「収録ここでしてたんだ〜。今休憩なの?」「うん。錦戸くんが熱出しちゃって早めに帰ったから急遽変更で」へぇ、大変だなあ。‥‥ん?錦戸?
携帯の画面を見る。私が今送ろうとしている相手も錦戸亮。‥てことは、亮ちゃんは熱出してヘルプミー!って感じで私に助けを求めてきたってことか、可愛いな。
一人で納得している私を不思議そうに見ているガッキーにお礼を言ってスタジオを出た。
***
「お邪魔しまーす」
オートロックを外してもらい中に入ると死にそうな声が聞こえてきた。発信源を探すと、やっぱりというか壁にもたれかかってしゃがんでいる亮ちゃんがいた。
「ちょ、ベッドで寝てなきゃダメじゃん!」
「お前が来るまではベッドにおったわ」
「別に気遣わなくていいのに」
「なんでお前に気遣わなあかんねん。ロック外して戻ろうと思ったら息絶えたんじゃボケ」
‥相変わらず毒舌は絶好調ですね。
とりあえず亮ちゃんを支えてベッドまで連れて行き寝かせる。熱が何度あるかは知らないけど顔を見れば高いことはわかった。来る途中に寄ったコンビニで買ってきた袋から熱さまシートを取り出して貼り付けた(抵抗してきたけどお構いなし)
「今日ご飯食べた?」
「何も食ってない」
そんなの薬も飲めないじゃん。小さく溜め息をついて、お粥作ってくると告げてキッチンへ向かった。
出来上がったお粥を持ってベッドに近付く。小さめの声で名前を呼ぶとうっすらと目を開けた。
「一応作ったけど食べれそう?」
「‥少しなら」
上体を起こした亮ちゃんの前にお粥を置く。「食べさせてあげようか?」と笑いを堪えて言うとすぐさま拒否の声があがる。何よ〜、折角サービスしてあげようかと思ったのに。ちなみにボソッと呟いた「美味い」は聞こえてたよ。
「まさかホンマに来てくれるとは思わんかった」
「私だって来る気無かったよ。ガッキーに感謝することだね!」
「結衣ちゃん?なんで?」
「スタジオで会って亮ちゃんが熱出したこと聞いたから」
「それで来てくれたんか」
「さすがに病人放っておくほど冷たい人間じゃないもん」
今日は仕事早く終わったから良かったけど私だってそれなりに忙しいから1時2時にまでかかることもしばしばある。もしそういう日だったらどうしてたんだこの人。
あ、私以外に看病してくれる女の子くらいいるか。てかそもそも彼女いるんじゃない?
「てかなんで私呼んだの。今彼女いないっけ?」
「おるよ、3人」
「‥その3人のうちの誰か呼べば良かったのに」
「こうやってお粥まで作ってくれる奴はおらんもん。心配はしてくれるけどな」
「お粥くらい作れるでしょ」
「だってあいつら料理せぇへんもん。それに野獣みたいなモンやから絶対襲ってくる」
‥それってどうなのよ。
別にエビチリや麻婆豆腐を作れって言ってるんじゃないよ、お粥だよ?潤くんはともかくあの不器用な翔ちゃんですら作れたんだから。それを作れないって‥。亮ちゃんって前から見た目だけで判断して付き合うところあるけど、少しは中身も気にしろと言いたくなる。ただお粥が作れないってだけで中身が良くないって判断するのも間違ってるかもしれないけど。
コンビニの袋から出した薬を亮ちゃんに飲ませて空っぽになったお皿を流しに持って行った。
洗い終わってからベッドまで行くと静かに寝息をたてていた。顔色もそんなに悪くない。
テーブルに書き置きだけ残して静かに亮ちゃん家を後にした。
今日は熱のせいかなんか素直だったな。美味いとか言ってくれたし。
エレベーターに乗ってるとき、ポケットの中でブルブルと携帯が震えた。この短さはメールだ。
「‥起きてたんだ」
次会うときは今日の少し素直な亮ちゃんをイジってやろ。だから早く治してよね!なんてったって芽依特製お粥食べたんだから。
[from]錦戸亮
[sub]
――――――――――――
来てくれて助かった
ありがとな
次の彼女は
お粥作れる女にする
-END-
たまには
(素直な君もいいかもね)
返信をうっているところでガッキーと遭遇。久しぶりなんて挨拶をして、ドラマ見てることを告げるとあの可愛らしい笑顔でお礼を言われた。「収録ここでしてたんだ〜。今休憩なの?」「うん。錦戸くんが熱出しちゃって早めに帰ったから急遽変更で」へぇ、大変だなあ。‥‥ん?錦戸?
携帯の画面を見る。私が今送ろうとしている相手も錦戸亮。‥てことは、亮ちゃんは熱出してヘルプミー!って感じで私に助けを求めてきたってことか、可愛いな。
一人で納得している私を不思議そうに見ているガッキーにお礼を言ってスタジオを出た。
***
「お邪魔しまーす」
オートロックを外してもらい中に入ると死にそうな声が聞こえてきた。発信源を探すと、やっぱりというか壁にもたれかかってしゃがんでいる亮ちゃんがいた。
「ちょ、ベッドで寝てなきゃダメじゃん!」
「お前が来るまではベッドにおったわ」
「別に気遣わなくていいのに」
「なんでお前に気遣わなあかんねん。ロック外して戻ろうと思ったら息絶えたんじゃボケ」
‥相変わらず毒舌は絶好調ですね。
とりあえず亮ちゃんを支えてベッドまで連れて行き寝かせる。熱が何度あるかは知らないけど顔を見れば高いことはわかった。来る途中に寄ったコンビニで買ってきた袋から熱さまシートを取り出して貼り付けた(抵抗してきたけどお構いなし)
「今日ご飯食べた?」
「何も食ってない」
そんなの薬も飲めないじゃん。小さく溜め息をついて、お粥作ってくると告げてキッチンへ向かった。
出来上がったお粥を持ってベッドに近付く。小さめの声で名前を呼ぶとうっすらと目を開けた。
「一応作ったけど食べれそう?」
「‥少しなら」
上体を起こした亮ちゃんの前にお粥を置く。「食べさせてあげようか?」と笑いを堪えて言うとすぐさま拒否の声があがる。何よ〜、折角サービスしてあげようかと思ったのに。ちなみにボソッと呟いた「美味い」は聞こえてたよ。
「まさかホンマに来てくれるとは思わんかった」
「私だって来る気無かったよ。ガッキーに感謝することだね!」
「結衣ちゃん?なんで?」
「スタジオで会って亮ちゃんが熱出したこと聞いたから」
「それで来てくれたんか」
「さすがに病人放っておくほど冷たい人間じゃないもん」
今日は仕事早く終わったから良かったけど私だってそれなりに忙しいから1時2時にまでかかることもしばしばある。もしそういう日だったらどうしてたんだこの人。
あ、私以外に看病してくれる女の子くらいいるか。てかそもそも彼女いるんじゃない?
「てかなんで私呼んだの。今彼女いないっけ?」
「おるよ、3人」
「‥その3人のうちの誰か呼べば良かったのに」
「こうやってお粥まで作ってくれる奴はおらんもん。心配はしてくれるけどな」
「お粥くらい作れるでしょ」
「だってあいつら料理せぇへんもん。それに野獣みたいなモンやから絶対襲ってくる」
‥それってどうなのよ。
別にエビチリや麻婆豆腐を作れって言ってるんじゃないよ、お粥だよ?潤くんはともかくあの不器用な翔ちゃんですら作れたんだから。それを作れないって‥。亮ちゃんって前から見た目だけで判断して付き合うところあるけど、少しは中身も気にしろと言いたくなる。ただお粥が作れないってだけで中身が良くないって判断するのも間違ってるかもしれないけど。
コンビニの袋から出した薬を亮ちゃんに飲ませて空っぽになったお皿を流しに持って行った。
洗い終わってからベッドまで行くと静かに寝息をたてていた。顔色もそんなに悪くない。
テーブルに書き置きだけ残して静かに亮ちゃん家を後にした。
今日は熱のせいかなんか素直だったな。美味いとか言ってくれたし。
エレベーターに乗ってるとき、ポケットの中でブルブルと携帯が震えた。この短さはメールだ。
「‥起きてたんだ」
次会うときは今日の少し素直な亮ちゃんをイジってやろ。だから早く治してよね!なんてったって芽依特製お粥食べたんだから。
[from]錦戸亮
[sub]
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来てくれて助かった
ありがとな
次の彼女は
お粥作れる女にする
-END-
たまには
(素直な君もいいかもね)