君に届け
[from]三浦春馬
[sub]
―――――――――――
黒髪の芽依だ
‐END‐
[from]渡辺芽依
[sub]re:
―――――――――――
ごめんなさい
私今思いっ切り茶髪です
‐END‐
[from]三浦春馬
[sub]re:
―――――――――――
違う爽子ちゃん
‐END‐
[from]渡辺芽依
[sub]re:
―――――――――――
いきなりどうしたの風早くん
‐END‐
何でこんなアホなんだろ。
テレビ欄見ないの?金曜ロードショーで『君に届け』がやってるんですけど。
なんか俺だけ意識してるみたいで悔しいから電話掛けてやる。
…だけど、一向に出る気配はない。
メールの返信もないし、何なんだよもう。
ていうか豚の絵文字って。
今までそんな風に思ったこともなかったのに、段々とその豚が愛おしく思えてきた。これも惚れた弱みってやつ?ちょっと違うか。
再び画面に視線を向けると、俺もとい風早くんに照れている芽依。
考えてみればこのとき既に芽依って24歳なんだよな。
黒髪にして化粧もほとんどしなきゃ、高校生役も全然イケるってことか。演技力で補ってる部分もあるんだろうけど。
公開前は“イメージが違いすぎる”って批判ばっかだったけど、いざ蓋を開けてみればコレだもんなあ。一転して芽依の演技が褒められまくったのをよく覚えている。
そんなことを考えていると、携帯が鳴った。
『もしもーし』
「…遅ぇよ」
『ごめんごめん、今やっとシーン変わってさ』
「え、仕事中だったの?」
そう言うと、ちょっとー!ドラマ見てくれてないの?と不満げな声。
口を尖らしている姿が簡単に想像できて、にやけてしまう。
「あ、じゃあ観てないの?」
『何を?』
「金曜ロードショー」
『金曜ロードショー?え、テレビ?』
すると電話の向こうから「芽依出てんじゃん!」と声が聞こえてきた。この声は香里奈さんか。
『…あぁ、爽子ちゃんのことか〜』
どうやら香里奈さんも観始めたらしく、ようやく芽依も気付いたらしい。
「気付くの遅い」
『だって観てなかったからわかんないんだもん』
「放送日くらいチェックしとけよ」
『なぁに、何か怒ってんの?』
「別に怒ってないけど」
『ふーん?』
こうやって芽依は俺を子供扱いする。本人はそんなつもりないんだろうけど、普段から気にしてる俺からすれば、結構傷つく。
4歳も年下なんて、芽依から見たらただの弟でしかない?
どうやったって“恋人”っていう立ち位置にはつけねえの?
『…あ、このシーン好きなんだあ、私』
芽依の言葉に画面を見る。
物語は中盤に差し掛かっていて、勘違いをした風早くんが爽子ちゃんの手を引いてる場面。
『なんかさー、風早くんの気持ち伝わってきちゃったんだよね』
「へえー」
『あー、でもどっちかって言ったら、風早くんより春馬かな?』
「は?」
『うん、春馬だ』
「え、俺が何?」
『だからー、春馬が爽子ちゃんを想う気持ちがヒシヒシと伝わってきたってこと!』
……やっぱアホだろ。
確かに爽子ちゃんは可愛いかもしれない。
けど俺が好きなのは黒沼爽子じゃなくて、渡辺芽依なんだよ!
ホントにこの人、俺の4つ上?こんなアホみたいなとこ見せられたら、ヘコんでた自分が馬鹿みたいに思えた。
「…気付けよ、ばーか」
『ん?何か言った?』
「いや何も。じゃあそろそろ切るわ」
『うん、じゃあまたね』
風早くんはいいよな。爽子ちゃん鈍感だけど、最終的にはお互い好きになってんじゃん。
それに比べて芽依は…。俺がこんな気持ちを抱いてるなんて、夢にも思ってないだろう。
あーあ、俺の気持ちも芽依に届けばいいのに。
君に届け
(来年も、再来年も)
(今以上に君が好きだよ)
[sub]
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黒髪の芽依だ
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[from]渡辺芽依
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ごめんなさい
私今思いっ切り茶髪です
‐END‐
[from]三浦春馬
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違う爽子ちゃん
‐END‐
[from]渡辺芽依
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いきなりどうしたの風早くん
‐END‐
何でこんなアホなんだろ。
テレビ欄見ないの?金曜ロードショーで『君に届け』がやってるんですけど。
なんか俺だけ意識してるみたいで悔しいから電話掛けてやる。
…だけど、一向に出る気配はない。
メールの返信もないし、何なんだよもう。
ていうか豚の絵文字って。
今までそんな風に思ったこともなかったのに、段々とその豚が愛おしく思えてきた。これも惚れた弱みってやつ?ちょっと違うか。
再び画面に視線を向けると、俺もとい風早くんに照れている芽依。
考えてみればこのとき既に芽依って24歳なんだよな。
黒髪にして化粧もほとんどしなきゃ、高校生役も全然イケるってことか。演技力で補ってる部分もあるんだろうけど。
公開前は“イメージが違いすぎる”って批判ばっかだったけど、いざ蓋を開けてみればコレだもんなあ。一転して芽依の演技が褒められまくったのをよく覚えている。
そんなことを考えていると、携帯が鳴った。
『もしもーし』
「…遅ぇよ」
『ごめんごめん、今やっとシーン変わってさ』
「え、仕事中だったの?」
そう言うと、ちょっとー!ドラマ見てくれてないの?と不満げな声。
口を尖らしている姿が簡単に想像できて、にやけてしまう。
「あ、じゃあ観てないの?」
『何を?』
「金曜ロードショー」
『金曜ロードショー?え、テレビ?』
すると電話の向こうから「芽依出てんじゃん!」と声が聞こえてきた。この声は香里奈さんか。
『…あぁ、爽子ちゃんのことか〜』
どうやら香里奈さんも観始めたらしく、ようやく芽依も気付いたらしい。
「気付くの遅い」
『だって観てなかったからわかんないんだもん』
「放送日くらいチェックしとけよ」
『なぁに、何か怒ってんの?』
「別に怒ってないけど」
『ふーん?』
こうやって芽依は俺を子供扱いする。本人はそんなつもりないんだろうけど、普段から気にしてる俺からすれば、結構傷つく。
4歳も年下なんて、芽依から見たらただの弟でしかない?
どうやったって“恋人”っていう立ち位置にはつけねえの?
『…あ、このシーン好きなんだあ、私』
芽依の言葉に画面を見る。
物語は中盤に差し掛かっていて、勘違いをした風早くんが爽子ちゃんの手を引いてる場面。
『なんかさー、風早くんの気持ち伝わってきちゃったんだよね』
「へえー」
『あー、でもどっちかって言ったら、風早くんより春馬かな?』
「は?」
『うん、春馬だ』
「え、俺が何?」
『だからー、春馬が爽子ちゃんを想う気持ちがヒシヒシと伝わってきたってこと!』
……やっぱアホだろ。
確かに爽子ちゃんは可愛いかもしれない。
けど俺が好きなのは黒沼爽子じゃなくて、渡辺芽依なんだよ!
ホントにこの人、俺の4つ上?こんなアホみたいなとこ見せられたら、ヘコんでた自分が馬鹿みたいに思えた。
「…気付けよ、ばーか」
『ん?何か言った?』
「いや何も。じゃあそろそろ切るわ」
『うん、じゃあまたね』
風早くんはいいよな。爽子ちゃん鈍感だけど、最終的にはお互い好きになってんじゃん。
それに比べて芽依は…。俺がこんな気持ちを抱いてるなんて、夢にも思ってないだろう。
あーあ、俺の気持ちも芽依に届けばいいのに。
君に届け
(来年も、再来年も)
(今以上に君が好きだよ)