優しさに触れる度に
「別れてほしいの」
「え、なんで?」
「だって雅紀はあたしのこと見てないじゃない」
「…ごめん」
またか。
この理由で振られるの何回目だろう。
女の子って勘がイイっつーか、鋭いっつーか。
まあ、俺が悪いんだけどさ。
でも俺なりにちゃんと愛してるつもりなんだよ。会いたいって言われたときはできるだけ会いに行くようにしたし、好きか聞かれたらちゃんと伝えたし。
1番好きかって聞かれたら、ちょっと困っちゃうんだけど。
「なんか相葉ちゃん、元気無いね」
珍しく1番乗りしていた芽依は、俺が楽屋に入るなりそんなことを言ってきた。
「そんなことないよ」
「うーん、そう?」
「そうだって!心配しすぎ〜」
まさか芽依のことで悩んでるなんて言えるはずもなく、笑って誤魔化す。
「…相葉ちゃん、今日このあと仕事ある?」
「え?これで終わりだけど」
「よし、じゃあご飯行こ!珍しく財布が潤ってるので芽依ちゃんが奢ってあげまーす」
「お、マジ?行こ行こ!」
芽依が心配してくれてることも、芽依と2人でいれる時間が長くなったことも嬉しかった。
***
芽依に連れて来られたのは、こじんまりとした定食屋だった。
ドラマの撮影場所の近くだったこともあってたまたま訪れてみたところ、とても美味しくてファンになったという。
店主のおじちゃんとおばちゃんもすげえ良い人らしい。
俺はからあげ定食、芽依はトンカツ定食をそれぞれ頼んだ。
翔ちゃんの撫で肩事情とかニノの猫背事情について話しながら(結構俺らは真面目に論議してた)待っていると、料理が運ばれてきた。
「どう?どう?」
「…ん、美味い!」
「でしょ〜?家庭の味って感じでさ、なんか温かいよね」
そう言った芽依も美味しそうにトンカツを頬張っている。
「元気が出ないときはこういう料理が1番だよ!」
芽依は俺に何があったかなんて気にしていない。
ただ、元気付けようとしてくれているんだ。
いっつもそう。触れてほしくないところまで踏み込んで来ないのに、なぜか芽依といると楽になる。
それは“好きな人”だからではない。
芽依にはそういう力があるんだと思う。リーダーとはちょっと違う、人を癒やす力が。
そしてその度に俺は、芽依が好きだと再確認させられるんだ。
2人ともペロリと完食して、そろそろ店を出ることにした。
「すいません、お会計…」
「それならさっきお連れさんが済ませましたよ」
え、と驚く芽依を横目に「ごちそうさま!」とおじちゃん、おばちゃんに挨拶をして外に出る。
「ちょっと相葉ちゃん!いつの間に払ったの!?」
「電話かかってきて外出たついでに」
「もぉー、今日は奢るって言ったのに!」
「そんな気最初からねーもん」
好きな女の子に奢ってもらうほど、相葉ちゃんは貧乏じゃありません!つって。
「芽依が誘ってくれただけで嬉しかったから。ありがとね」
「…次は絶対私が払うからね」
多分そのときも俺が会計済ませて、芽依が怒るんだろうなあ。
そんなことでさえも俺は幸せを感じるんだ。
優しさに触れる度に
(君が好きだと気付く)
「え、なんで?」
「だって雅紀はあたしのこと見てないじゃない」
「…ごめん」
またか。
この理由で振られるの何回目だろう。
女の子って勘がイイっつーか、鋭いっつーか。
まあ、俺が悪いんだけどさ。
でも俺なりにちゃんと愛してるつもりなんだよ。会いたいって言われたときはできるだけ会いに行くようにしたし、好きか聞かれたらちゃんと伝えたし。
1番好きかって聞かれたら、ちょっと困っちゃうんだけど。
「なんか相葉ちゃん、元気無いね」
珍しく1番乗りしていた芽依は、俺が楽屋に入るなりそんなことを言ってきた。
「そんなことないよ」
「うーん、そう?」
「そうだって!心配しすぎ〜」
まさか芽依のことで悩んでるなんて言えるはずもなく、笑って誤魔化す。
「…相葉ちゃん、今日このあと仕事ある?」
「え?これで終わりだけど」
「よし、じゃあご飯行こ!珍しく財布が潤ってるので芽依ちゃんが奢ってあげまーす」
「お、マジ?行こ行こ!」
芽依が心配してくれてることも、芽依と2人でいれる時間が長くなったことも嬉しかった。
***
芽依に連れて来られたのは、こじんまりとした定食屋だった。
ドラマの撮影場所の近くだったこともあってたまたま訪れてみたところ、とても美味しくてファンになったという。
店主のおじちゃんとおばちゃんもすげえ良い人らしい。
俺はからあげ定食、芽依はトンカツ定食をそれぞれ頼んだ。
翔ちゃんの撫で肩事情とかニノの猫背事情について話しながら(結構俺らは真面目に論議してた)待っていると、料理が運ばれてきた。
「どう?どう?」
「…ん、美味い!」
「でしょ〜?家庭の味って感じでさ、なんか温かいよね」
そう言った芽依も美味しそうにトンカツを頬張っている。
「元気が出ないときはこういう料理が1番だよ!」
芽依は俺に何があったかなんて気にしていない。
ただ、元気付けようとしてくれているんだ。
いっつもそう。触れてほしくないところまで踏み込んで来ないのに、なぜか芽依といると楽になる。
それは“好きな人”だからではない。
芽依にはそういう力があるんだと思う。リーダーとはちょっと違う、人を癒やす力が。
そしてその度に俺は、芽依が好きだと再確認させられるんだ。
2人ともペロリと完食して、そろそろ店を出ることにした。
「すいません、お会計…」
「それならさっきお連れさんが済ませましたよ」
え、と驚く芽依を横目に「ごちそうさま!」とおじちゃん、おばちゃんに挨拶をして外に出る。
「ちょっと相葉ちゃん!いつの間に払ったの!?」
「電話かかってきて外出たついでに」
「もぉー、今日は奢るって言ったのに!」
「そんな気最初からねーもん」
好きな女の子に奢ってもらうほど、相葉ちゃんは貧乏じゃありません!つって。
「芽依が誘ってくれただけで嬉しかったから。ありがとね」
「…次は絶対私が払うからね」
多分そのときも俺が会計済ませて、芽依が怒るんだろうなあ。
そんなことでさえも俺は幸せを感じるんだ。
優しさに触れる度に
(君が好きだと気付く)