01
「セレーナ、朝ご飯だよ〜!」
遠くから聴こえてくるバーバの声。閉じていた瞼をゆっくりと開いた。
気付けば枕にしていた大樹から体を起こし、呑気にあくびを噛み殺す。もう朝ごはんの時間か〜。
そよそよと心地よい風。大樹の葉が日差しを程よく遮り程よい木漏れ日。さて、今日も快晴。洗濯日よりだ。
「ただいま〜。バーバ、今日のご飯は何〜」
「セレーナ。性懲りもなくまたお前は彼処で寝て…。お前も女の子なのだからもう少し危機感をーー」
「はーい、分かったよマザー。ちゃんと男の子の格好すればいいんでしょ?」
にやり。マザーのお小言に軽口をたたけば「まったく、お前って子は…」とどこか諦めたようにマザーはため息をついて、食卓の上のスープをつついた。
「今日はセレーナの好きなシチューだよ!」
「」
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