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バレンタインデー、朝。
「チョコちょこっとほしーな、」
『開口一番がそれ？ないよ』
「なんで！？」
『今テスト期間中じゃぼけ』
「えーつくってないのー？」
『作っとらん。勉強させろ』
「チョコっとでいいからチョコちょーだ」
『しつこい』
いくらバレンタインデーだからってテスト期間中にチョコ作る暇なんかあるか！てかそんなやついねーよ！
「いるわよ」
『おやまこんな近くに』
「はい、あげる」
『お、おぉ…あ、りがとうリコちゃん』
「どういたしまして。はい、伊月君も」
「おぉ、カントク…はは、ありがと」
『冷や汗隠せてないよ伊月君』
「そこはスルーしてくれよ尻尾」
開けた↓
『仕方ないよね、リコちゃんだもん』
「うん分かってる。分かってるんだけどさぁ」
『まぁ焦げるのは予想できる』
「変な臭いするのもね」
『でもこれはないな。なにこれ？』
「…………………液体？」
『チョコって固体だと思うんだけど』
「あと何このザラザラ感」
『完全に溶けきれてなかった感じだね』
「さすがカントク安定してる。これサプリ入ってるし」
『サプリはチョコに入れるものじゃないよ』
「まず料理に入れるものじゃないしね」
食べた↓
「うん無理俺吐きそう泣いていい？」
『これは…今までリコちゃんに貰ったものの中で一番強烈だわ。ダメ私も泣く』
「ごめん今俺尻尾に構う余裕ない…うっ」
『そんな伊月君に私からささやかなプレゼントです』
「え？………むぐっ」
『どうだ』
「甘…けど美味い。尻尾が作ったの？」
『トーゼン。テスト勉強の時間返上して作ったんだー』
「テスト勉強毎回しないで最終的に俺に泣きついてくるのはどこの子かな？」
『嘘つきましたすみません。でも時間返上したのはホント』
「なんの？」
『アニメ鑑賞』
「おまえってさぁ……‥‥まぁいいか。ちょいこっち来て」
『？』
「バレンタインにバレ(ん)たい(ん)嘘をつく」
『寒い』
「ごめんごめん(笑)じゃ、」
ちゅっ
『………………!!俊!!?』
「お礼！」
『今か！ホワイトデーに返せばいいでしょ！』
「もちろんホワイトデーにも返すけど？いろんな意味でね」
『死ぬ？』
「冗談」
「なにあのナチュラルリア充」
「あの場所にいる非リアの心情が表れてるわよ日向君」
「伊月死ねばいいのにホント」
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