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ピピピピピピピピ
ガチャンっ!!
少し暑い朝に、鳴り響く時計のアラーム。
朝特有の気だるさにうう…と呻きながら腕を伸ばし、思いっきり時計を叩いた(正しくいうとアラームを止めた)。
「………んー………………」
もぞもぞと布団の中で動くと、なにやらひんやりしたものが体に当たる。
それが火照った体に気持ちよくて、ほぼ無意識に体を寄せた。
「……………………ーっ!?」
そこでふと違和感に気付き、 カッ!!と目を覚ました尻尾。
バッと起き上がり、その“ひんやりしたもの”を見ると、そこには見慣れた黒髪とオリンピックカラーのピアスがあった。
『………………………………………起きろバカ!!!!!!!!』
ドコッ
ドンッバタンッゴンッ!!!!
蹴ったりました。
「…………ったぁ……なにすんねん…」
『なにすんねんはこっちのセリフや!!あんた人の布団で何してるん!!!?てゆーかいい加減潜り込んでくるのやめぇや!!!』
「……朝からやかましいわ………ええやん別に」
『よくねぇよ!!!』
「せやかて窓開いとるし」
『開けんと鍵ぶっ壊すでって言ったのはあんたやで!!?』
「せやったっけ?覚えとらんわ」
『しらばっくれんなぁぁぁぁぁ!!!!!!』
実はこのやりとり、数回なんて言わない。多分もう何千回はやってると思う……。
こいつ自分の部屋のクーラー壊れとるからって毎日うちの部屋に来て毎日布団に潜り込んどるんや。余計暑いっちゅーねん。
『大体いつになったらアンタの部屋のクーラー戻るん?おばちゃんに言ってへんの?』
「………別にええやろ」
『よくないっちゅーねん!!!!余計暑いやろが!!!』
「………あーもうやかましわ、お前」
『…は、ちょっ』
ベッドから落ちた(落とした)ハズの光は、なんやいつの間にやらまたベッドに上がっとった。
ほんで、うちと話しながらも再び布団に潜り込もうとしとった光は、いい加減うるさいと思ったのか(そもそも悪いの光やねんけどな!)、あろうことかウチを布団の中に引きずり込んだんや!
『ちょっ!!!なにすんねんバカ光離しぃ!!!!』
「よー言うわ、さっきすり寄ってきたんお前の癖に」
『あ、れは……!!!別にそーゆーんちゃうしニヤニヤすなや!!』
「なんや久々に甘えてきたんかと思ったんに」
『あ、暑かったからや!!!光低体温やしウチ体火照っとるし気持ちええやん』
「ほぉ。じゃもっと気持ちええことしよか」
!?
『ちょっ、待っ、ひかる、』
「何どもっとんねん……気持ちよかったんやろ?せやからもっと気持ちええこと」
『せんわ!!!!馬乗りすんなさっさと降りィ!!!!』
「チッ」
もっと気持ちええこと、とか!!!!光はいつの間にそんな卑猥な子になってしもたんや!?ってか言いながらもなんか馬乗りしてくるしなんやも、うわぁぁあぁぁあ!!!!!!!!
「やかましわお前」
『うっさい!!!!舌打ちしときながらなんでどかへんのやどけや邪魔や!!!』
「やって眺めええし」
『腕抑えんなアホぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!』
顔の横に手を置いてるだけだったのが、ウチがちょっと暴れだしたせいか光は手首を掴んで抑えてきよった。これやったら身動き取れへん……!!!
『……っちょ、光っ』
「あー…ねむ……今日一緒に学校サボるで」
『はっ?』
「昼寝の日や…」
尻尾、と言ってドサッと上に乗っかってきた光に吃驚して叫ぶも、光はすっかり眠り込んでいて起きなかった。どんだけ眠いんだよどんだけ寝てないんだよ寝ろよ。
しかし状況がマズイのには変わりない。手首は開放されたものの、光は馬乗りの状態のまま眠りに引きずり込まれた(←)ワケやから、そのまま上から降ってきてウチに覆い被さるような感じになっとる。誰かに見られたら確実に誤解されるわ。嫌や。
『あーもう…』
流石に上に乗られると重いし暑いしで、とりあえず光を横に転がす。そしたら光はこちら側を向いた形になるわけで。ウチは目の前にある光の顔をまじまじと見た。
『(ホンマ顔だけはええなコイツ…睫毛長いし。女顔負けやわ)』
「何ジロジロ見とんねん」
『起きとったん!?』
「そないジロジロ見られたら寝られへんわ。…せや、自分今から抱き枕な」
『は?何言っ、て…オイオイオイオイ 』
はっ?のタイミングで思わず起き上がると、その間に光はウチが寝とったところに腕を置き、空いた手でウチの腕を引っ張った。バランスが崩れたウチの体は見事に光の方に倒れ込み、光はそのまま自分の胸にウチの体を閉じ込めた。
『ちょ…っ光っ』
「あー……気持ちいー……」
『!?ちょっと、や…!!』
うまーくウチを捕まえとる右腕は、まるで“離さない”と言っているようで、腕枕をしている左腕の方も手で頭を撫でてきよる。たまに耳にも触れるから少しくすぐったい。片足は完全にウチの足を固定しとる。これは完全に抱き枕にされたわ、ウチ……
『(、ちゅーか……密着しすぎやろコレ)』
ウチの目の前には光の鎖骨があって、頭には光の顎が乗っとる。
ウチの力じゃ振りほどけんくらい強く強く抱き締められて、ほんまもう、心臓が飛び出そうやわ。
『ちゅーか、光…アンタ低体温で暑いの苦手やん。ウチが近くにおったら暑いやろ、離し』
「……別に暑くあらへんわ。俺が抱き締めたいんやから黙っとき」
『……はーい。』
まぁ、ええか。
(テストの点数落ちたらお前のせいやからな)
(知らんわ。ま、心配なら教えてやったるで)
(ホンマ!?やったっ)
((ご褒美として今度は襲ったるけど))
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