20.猫柄

ガタンゴトン、ガタンゴトン



「あ、切島くん」
「ん?」
「ここ血が出てるよ!」
「え?!まじ?どこ?」
「右手のここのとこ」
「おわっ、ほんとだ!気付かなかった」
「鞄の中にティッシュと絆創膏あるけどいる?」
「まじか!助かる!」
「こういうのって気付くと痛くなるよね」
「分かる」
「はい、ティッシュと絆創膏」
「サンキュー」
「あ、利き手やりづらいよね。私やろうか?」
「悪い、頼むわ」
「お任せを!右手出して」
「おう」
「まずティッシュで拭いて。あ、もうほとんど血は固まってる」
「(手ぇ小っちぇな)」
「消毒液ないからこのまま絆創膏貼るね」
「(柔らけぇ)」
「はい、できた!」
「ありが…」
「どういたしまして!」
「井崎」
「なに?」
「絆創膏」
「かわいいでしょ!猫柄」
「いや、うん、かわいいけど」
「お気に入りだよ!」
「普通のねぇの?」
「えー、かわいいのに」
「いや、男がこの柄はちょっと」
「違うよ切島くん!!」
「え」
「男子がかわいい柄使うとギャップがあっていいんだよ!!」
「なんか知らんけど燃えてるな井崎」
「切島くんギャップがあっていいよ!」
「でもやっぱり男がこれはちょっと」
「その絆創膏」
「おう」
「普通の絆創膏より値段高いんだよ」
「お、おう」
「もったいないお化けでるよ」
「…我儘言ってごめんなさい」
「はいよろしい」



猫柄