◆◇ 鶴丸と同一点


鶴丸国永はよく喋る。
それがただのお喋りな気質なだけが理由ではないのだと気づいたのは、偶然だった。

「俺はちょいとばかし、得たものの処理をするのが苦手みたいでなあ。……主もわかるだろ?」

檸檬色の瞳に見つめられて、嗚呼本当に、このヒトはよくみているのだと思う。

「俺たちは多くに興味を持つ。ゆえに多くを知り、溢れんばかりの情報をこの脳に掻き入れる」
「…………」
「そして俺たちは、それを己のみで片づけることができない。主はよく紙に思うまま書き散らしているな。そして俺は思うままによく喋る。自分から集めて回るくせに、一度出して濾過しないと消化も昇華もできない……不便なもんだなあ」
「鶴丸はそこが、私に、似たんだね」
「ああ。だからこそ、この不便さが愛おしい。主がこんなに不器用な御人だと知った時にゃあ驚いたぜ」

からからと彼が笑っている。強く美しく完璧に見えるこの存在が抱えている欠陥は、彼のうつくしさをより一層搔き立てる。……そういう考えを、彼も、私に抱いている。

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