そう言うと南は泉の体をつき飛ばしその先にあるベッドへと転がした。

ボスンと布団にダイブする形となった泉は四つん這いとなる。
南は間髪入れずに近くにあったタオルケットを隠すよう泉の体にかけた。

恥部が見えやすい事に対する考慮なのだろう。

南は泉にタオルケットを掛けると男の方へと向き直り声を荒げた。


「かちょぉっ! いじゅみはてんしだけどダメですっ! あげません! 」


「要らねえよ」


泉に掛けられたタオルケットは頭部にも掛かっていたが声を荒げる南と冷静な男の会話はマルッと聞こえた。


「ちょっ!いらねぇってヒドイっ! いじゅみはてんしでふよっ! 」

「どっちだよ」


冷静な男のツッコミに泉も同感してしまう。


しかし酔っ払い南の思考回路はショートしているようで機能してなさそうだ。


そんな事を考えていれば南とは真逆の落ち着いた声が泉の耳に届いた。


「おい、ところでその天使のケツが出てんだけどいいのか? 」


「......っ! 」


一瞬意味がわからなかったものの、何を言っているのか理解できた時には声にならない悲鳴が泉は己の喉から聞こえた。


言われてみれば確かに下半身はスースーしており何も掛けられていない。

「ああああああっ! 」


男の言葉に気づいた南も大声で叫ぶ。
己の後方にいるベッドの上の泉を確認すれば、四つん這いの腰から上だけにタオルケットが掛けられており丸出しの尻には何も掛けられていない。


白い双丘と中心の蕾は露わとなっており、何故か蕾の周辺はテカテカと光っている。


「おいおい、準備万端じゃねぇか」


その言葉に南は急いで泉に掛けているタオルケットをずらし尻まで隠れるように掛け直すと男に向き直った。


「みっ...みました..よね? 」


「気にするな。不可抗力だ」
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