打ち上げ
「夏休みだぜー!俺らも今夜打ち上げしようぜ!」
そういってはしゃぐ宇随先生にはぁ、とため息がでる。
いいなぁ宇随先生は毎日楽しそうで。
「しけたツラしてんなぁオイ。お前は強制参加な」
そういってスマホを取られた。
「ダーリンって登録しててもいいぜ?」
「しません!スマホ返してください!」
「ほらよ、モーニングコールしてやろうか?」
「結構です!!」
ぽい、と返されたスマホのラインに新しい宇随先生のラインが追加されていた。
トップ画が張り切りすぎててちょっと笑う。
ぎゃあぎゃあと言い合いになる私と宇随先生を目の前の不死川先生がチラッと見てでていった。
たとえば君が
クラスマッチも終え、無事に終業式も終わった。生徒たちはたくさんの課題と補習予定表にゲンナリしながらも来たる夏休みにウキウキしていた。
「先生夏休み来てんのか?」
終業式の日も怪我をして手当てに来た嘴平君に思わず笑ってしまう。
「たまには来るよ。嘴平君も夏休み楽しすぎて怪我しないようにね」
「まかせとけ!」
じゃあなー!とブンブン手をふる嘴平君を
窓からお見送りした。
よく怪我して手当てに来るから大変なんだけど、何だかんだで可愛いと思ってる自分もいる。
さっきからピコン、ピコンと、ラインの通知音が凄い。開くと何通ものラインが来ている。
【俺様を崇める会】
というグループラインに招待されている。
紛れもない宇随先生からだ。
「何が崇める会、よ!」
ほんと宇随先生って自分大好きだよね!とプリプリしながらも今夜の飲み会どうするのこうするのって会話についていけなくて。
とりあえずスマホを置く。
「お酒苦手だしなぁ…」
気が向かないけど。
参加、不参加の欄に記入するのを躊躇う。
うーーーーんと悩むこと数分。
「行くのか?」
「へ!?」
いつの間にか出口にいた不死川先生。
「どうされました?」
「明かりがついてたからな。皆先に帰ったぜェ…まだ終わんねェのかよ」
この前もだった。
割りと遅くまで残ってると必ず声かけてくれる。ちょっと嬉しかったりする。
気にかけてもらえてるってだけでも。
「もう帰りますよ。不死川先生も行くんですか?」
「宇随が行かねェと煩ェからな。」
確かに煩そう。
返事を濁していると
「迷ってるなら来りゃいいだろ。案外楽しいかもしれないぜ…?」
後でな、
そういって出て行った。
ってことは参加?!?!
※※※※
「「「一学期終わったぜー!かんぱーい!」」」
家から2駅ほど離れた居酒屋に走る。
帰りが遅かったから準備やらで少し遅れてしまった。
乾杯の音頭が聞こえたから今さっき始まったのだろう。
なんとなく入りづらくて入り口で深呼吸する。
「おう」
「不死川先生!」
お互いの格好をみてしばし沈黙。
いつもスーツだからラフな格好が新鮮。
短パン似合うな…
そして足も傷だらけなの!?
「入ろうぜ」
ドアを開けた不死川先生に続いて私も入る。
手前の席が開いていて自然と不死川先生の隣に座る。
「生と…お前何にする?」
「私は…カルアミルクにします。」
「……ガキかよ。」
フッと笑われてムカッと来たけど無茶はしたらダメ。
お酒は飲んでも飲まれるな、だもんね。
しばらくしてお酒が来たのでみんなで乾杯する。
不死川先生と世間話をするまでもなく目の前の可愛い女性ともじもじしてる伊黒先生になんと声をかけていいかわからない。
「あの、こんばんは!あなたがタケさん?伊黒先生から話は聞いてます!甘露寺蜜璃です!私、キメツ学園の卒業生なんです〜!今日は煉獄先生に呼ばれてきたわ!」
キラッキラの甘露寺さんという人に目が眩むも可愛らしくてほんわかする。
「うむ!伊黒が誘えというのでむががっ!」
「余計なことを喋るな煉獄」
伊黒先生に羽交い締めにされている煉獄先生はもう頭にネクタイ巻いている。
お父さんみたい!
伊黒先生細身だと思ってたのに案外筋肉質なんですね。
「あ、伊黒先生お疲れさまです!」
「遅かったな」
伊黒先生は女性恐怖症らしいので適当に距離を置く。でも話せばわりと話しやすかったりする。
もじもじとする目の前の2人をみて、隣の不死川先生と気まずい雰囲気。
チラ、と目を合わせると小さいため息。
飲み会は始まったばかり。
end