帰り道




「ほんとはお母さんに…ちょっと構ってほしかったんだよね…高校生にもなって変かなぁ…」







隣を歩く生徒がぽつりぽつりと話し出した。



微熱だからちょっと足がおぼつかないけど




どうやらお家は母子家庭で小さい頃から毎日仕事仕事のお母さん。
自由はきくけど寂しいみたい。




高校生だから大丈夫、とかじゃないんだ。

きっとずっと、お母さんに関わってほしかったんだなぁ…




家の方面にいく筋をひとつ曲がって歩く。





「どこにいくんですか?」



きょとんと見てくる生徒ににっこりとVサインをする。





「お母さんに連絡がついて近くの内科まで来てくれるって、よかったね!お母さんいらっしゃるのギリギリ午後の診察予定時間内に間に合うかくらいだけど大丈夫かな?」

そう話すとふにゃりと笑った生徒に私もつられてにっこりとしてしまった。







たとえば君が






近くの内科に着いてしばらく待合室で待っていた。その間は学校、部活、担任の事とかたくさん話してくれた。




「不死川先生って怖いけど実はかなり心配性なんですよー」


見る限りでは元気そうだけど…


しばらくするとお母さんらしき人が車から出てきた。

その時の生徒の顔はとても嬉しそうで…
こっちまでほっこりしてしまった。








症状を話すと診察にすぐ通され、風邪という
診断結果だった。


季節の変わり目。
体調を崩す子も多い。
新学期だし新しい環境にも慣れないとね…



心配だったから、私も待ってたけど…


お母さんからたんなる風邪と聞いてでよかった。




明日は一緒に休みます、
そう言われてホッとした。


よかったね。


たくさん甘えてね。









内科は遠回りだったけどうちまでここから30分だ。

気分がよかったからたまにはお酒でも買って帰ろう。
この辺のコンビニに立ち寄る。



とりあえずおつまみコーナーを見る。でも見るだけで手にはとらない。


ビールは飲めないから…梅酒の小さいのを手に取った。

おつまみといっても甘いものだけど!
チョコも好きだけどあんこ系が好き。

友達はドン引きするけど…



今日は塩豆大福にしよう。


あ、でもよもぎ餅も美味しそう…


数分悩んだ挙げ句2つをレジにもっていった。

明日が休みだしね!




辺りは暗くなってきたのでちょっと急ぎ足で帰る。





すると、黒い車が横を徐行して着いてきた。



「誰こいつ…」




怪しい…と睨むも乗ってる人が見えないから急ぎ足で歩く。


だけどだんだんついてきてついに追い付かれた。





降りてくる?!


こわ!




すると、




「…おい…おい!」




「へ?」




「てめェいい加減にしろよ」








車の助手席の窓が開いて
声をかけられた。
驚いて振り向くと中に乗っていたのは不死川先生だった。
















end









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