部長
大きな声。
髪の毛の鮮やかな色。
初対面にしてはインパクトのある人だった。
これからの2人
「改めて、部長の煉獄だ。よろしくな。」
にっこりと笑顔を向けられたものの眩しすぎて直視できない。
きっちりとスーツを着こなしている。
シャツをインしても気にならない。
あ、いい腕時計してる。
そんなことばかりチェックしてしまう。
がっしりしてそうなのに意外と細身だ。
じーっとみていると軽く笑われた
「どうした?何かついてるか?」
「すみません!何も…」
「そうか!」
人を引き込むような瞳に目が離せなかったのも事実。
私ったら人をまじまじと見るなんて…
反省反省。
「ここはもともと男ばかりの部署でな…多種多様な世の中だ。女性にも意見を聞きたい、と最近甘露寺に異動をお願いしてもらった。」
「甘露寺蜜璃です!よろしくね!」
軽く会釈をすると2人ともにっこりしている。
並ぶと眩しい…
「地元の後輩でな…この激務な部署でも元気にやってくれている。」
激務なんだ!だよね…会社の要だもんね…
「ここの2人は異動でな、マツと入れ替りだ。」
がんばれー
部長やばいぞー
とヤジを飛ばされた。
どうやばいの!?
「マツです、前は事務室に配属していました。企画は全く内容がわからないので不安ですが頑張りたい…です…」
そうもごもごと話すと耳を勝ち割らんばかりの拍手が、2人から聞こえてきた。
「マツは事務長からの推薦でここに来た。頼りにしてるぞ!」
バシッと背中を叩かれた、い、い、たい!!
そして事務長推薦だったの!?
知らなかった…
できれば事務がよかったから部長呪ってやる…
「あと…、入ってくれ。」
コンコンとドアを叩いて入ってきた人物。
そこにはみたことある人が立っていた。
そう
紛れもない私の幼なじみ。
「どうしてもこの会社に入りたいと行ってな…何度も面接を受けに来てくれた。こちらも根負けしてな…じゃあうちの部署に、ということになった。自己紹介してくれないか?」
「冨岡義勇だ。よろしくお願いします。」
end