ライバル




「この前の案件…残念だったなァ…俺ら契約がとっちまってよォ…」




ギラギラと目を光らせて眉間に皺を寄せている。
不死川という人を見ている部長の表情も初めて見た。


バチバチと火花が散っている。



どうしよう…







これからの2人



両者何も発すこともなく
ひたすらの沈黙。



義勇起こそうにも、むにゃむにゃ言っててわからない。


蜜璃さんは…いなくなってる!!!






確かこの前取引先に外回りで行ったときに感触があまりよくなかったって言ってた。



その契約は別の会社がとったってこと?



「落ちぶれたもんだなァ…煉獄んとこの会社もよ…」



「そんなことはない。うちの会社もよくしている。」




はた、と目が合うと舌打ちされた。







「なんだァ…?大人にもなってそんな子供みたいな飲み物飲んでるやつァ…仕事できんのかよ」




はぁ…とため息を盛大につかれて
この人は何を話してるんだと思った。




「残念だぜ…」




あったまきた。
なんなのこの人。

契約決まってるかもしれないけどまだ実行してないでしょ?こっちのアプローチもまだできるはず。
これから戦略を練ろうとしてたのに。
それになんなの?
部長のことをそんなに言って。
それに、私がカルアミルク飲んでたらいけないわけ?お子さまなわけ!?




「ひとついいですか、不死川さん。」




「あ゛?」




「その契約まだ実行してませんよね。まだうちもアピールできます。今に見ててください。必ずギャフンと言わせますから!部長のことを悪く言わないでください!それに!」


「あ…おい!」


「私だってビールくらい飲めます!!!」




目の前の部長の飲んでいたビールジョッキを片手にぐいっぐいっと、飲み干す。



苦しい、お腹いっぱい…苦い…
ちよっとぬるい


あ、間接キス?


とかそんなの、無しで。

人には引けないときがあるんです。




「ーーーっハァ…!負けませんから!」




そういって睨みつけると
ニヤッと笑って去っていった




「せいぜい頑張んな。」







なんてやつ!!!!腹立つーー!!!!






ストンと座ると手足が震えてる
しまった!しかも部長の知り合いに…!



「あわわすみませんすみません!私ったらなんれことを!」


呂律がまわってない。
おわった…




ぐるぐると目が回るのに頭を下げると豪快に笑ってる部長がいてとても驚いた。




「水貰ってくるから少しまっててもらえるか?」




そういってお水を取りに行ってくれた。



急に酔いがまわってきてそのまま意識を手放した…






end










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