「心配だから余裕な時は中継カメラに向かって指差してほしい」という無茶なお願い。彼は「アァ!?誰がするか!」と怒鳴った。数週間後、強敵と戦ってボロボロになっている彼が、中継カメラを指差して笑顔を見せた。ヒーローでもない弱い私は、泣きながら彼の帰りを待った。
笑顔で迎えてくれたこいつの頬に、涙の跡を見つけてしまい、玄関だということを忘れて強く抱きしめた。「指差したんだから心配してんじゃねぇよ」「…ごめん」「うるせぇ、泣くな」静かに溢れていく涙をキスで拭う。弱虫で泣き虫なこいつの元に無事に帰れて良かったと、安堵した。