「あ、みょうじ?」
「…え、」
「今ひま?」
「え、え?」
「わりー、ツナに教えてもらって来ちまった」

五月でも暑いなあ。と思っていたら、突如鳴るインターホン。開けてみると、この前共に戦った山本の姿。家なんで知ってるのかなーと思えば、そういうことらしく、まあ、でも突然の来客にびっくりする

「ど、どうしたの」
「いやー実はよーツナんちで勉強するんだけど、教えてくれるわかるやつがいねーんだよ」
「そうなの?」
「おう。でよ、みょうじって頭いいだろ?暇なら教えに来てくんね?」
「わたし?別にいいけど」
「まじか?さんきゅー!助かるぜ」
「うーん。ちょっと待っててね」

そんなことなら仕方が無い、と急いで支度をする。まったく、ツナも一言くらい電話してくれてもいいものを。といっても、山本くんがわざわざお迎えしてくれているし、感謝しないといけない。

「おまたせ!」
「おう!すまねえな。…お、私服か」
「さすがに制服は着ないよ?」
「いやー新鮮だな。かわいい」
「またまたー。山本くんは女の子扱い上手だね」
「んなこたねーよ。ほんとだぜ?」

まるで優しいお兄ちゃんみたいだなあ、と思いつつ、山本くんとツナの家を目指す。背が高い山本くんと歩くと何かと目立つらしく、近所のおばさんの声が聞こえてくる。

「あらー、カップルかしら」
「美男美女だわー。お似合いね」

「…(恥ずかしい)」
「なんか言われてんなー」
「みたい、だね。違うのにね」
「でもみょうじが彼女だったらいいかもなー。かわいいし?」
「なんかその言い方ナンパしてるみたい」
「なんだそれ。いいじゃねえか!俺は嫌じゃないぜ?」

にかっと笑うと、山本くんはわたしの手を握ってきた。「これでもっとぽくならね?」と決めに入ってきた山本くんに、もはやお手上げだ。

「てめえらあ!何してんだ?!」
「え?、この声は」
「おおー獄寺か」
「おおー、じゃねえ!お前ら2人でどこいってんだよ?もしかして2人で10代目の家っつーわけじゃねえよな」
「よくわかったねー。左様です」
「なっ?!抜け駆けか?!俺も行くぞ!」
「えええー、獄寺騒がしい。やだ」
「なんだとクソ女?!だいたいなんで二人手繋いでんだ?!」
「なんつーか、恋人ごっこ?」
「けっ、きもちわりー」
「ということでサヨナラ、獄寺」
「はあ?!俺も行くわ!」

うそじゃん、と思いながもすぐそこにツナの家はあって仕方なく3人でツナの家にいく。ツナは山本くんだけじゃなかったことにびっくりしてたけど、謎の勉強会は無事に?はじまり、山本くんとツナの勉強をわたしと獄寺でサポートする。

「にしても、お前も勉強できんのかよ…」
「え?なに、なんかいった?」
「アホ面なのにな、てめえ」
「な!なにを」
「なまえは、学年でも五本の指に入る頭の良さだよ!よく昔から教えて貰ってた」
「ツナお馬鹿だもん、お母さんからもよく頼まれるしねー」
「お、お前10代目に馬鹿だと?!」
「みょうじー、これ教えてくんね?」
「あ、ここはね…」
「 話 を 聞 け ! 」

山本くんは癒されるなあと思いながら、獄寺は無視。山本くんは飲み込みが早いので、すぐ問題を解けた。問7を除いて。

「なんで、ここだけこんなに難しいのかな」
「はっ、馬鹿女だな。貸せ。…わ、わかんねえ」
「でしょー?」
「どうしよう…わかんないと落第だ」
「「え、それはまずいよ(だろ)!!」」
「(は、はもった)」

中学生で落第って、と思いながらも、これは危機。仕方なく獄寺と共同線を張って考えると煮詰まって答えがでない。そしたら、お隣さんちのハル?ちゃんか何かが頭のいい大学だそうで、教えてもらうことにした。

「あ、あなたは…だれ?!もしかしてツナさんの彼女…!」
「あはは違う違う。幼なじみのなまえです。よろしく、ハルちゃん」
「(わわわ、美人さん!)そ、そうなんですね?!ハルです!お友達してください!!」
「でさ、ハル、ここわかるか?」
「え、これですか?習いましたよー」
「「「おおお!」」」


3時間後ーーーー


「わかりません…」
「うそおお?!」
「やばいぞ、これは」
「あ、でも、この問題わかりそうな大人の女性知ってます!お料理上手の美人で!!」
「よし、その人いこう」
「あ、ビアンキさんですかー?あのー、」
「まじかよおお!ビアンキさんはだめだ!」
「?誰なの?美人さんあいたーい…」
「なまえはまだビアンキに会ったことないからな」
「あの人はだめだよ!ご、獄寺くんが・」
「お、獄寺?!!」

突然走り出した獄寺。あとを追うとなぜか倒れていて、その代わりに見えたのは、長髪のすごい美人。ええ、こんな人いるの?!

「あら、見たことない顔だわ」
「は、はじめまして。ツナの幼なじみのなまえ、です…」
「そうなの。わたしはビアンキ。隼人の姉よ」
「あ、そうなんですか(言われてみればにてる!)」
「ご、獄寺くん大丈夫?!」
「こいつは気絶してるな。上にとりあえず運ぼう」

何故か気絶してる獄寺を山本くんが担ぎ、ツナの部屋にもどる。ビアンキさんいわく、姉を異性として意識しすぎているらしいがほんとにそうなのか?というか、もう考えすぎて眠い…

「こんなの知らないわ」
「やぶったーーー?!」
「大事なのは愛よ」
「関係ない…!落第が!!」

もう終わりなんじゃないかと思ったら、ハルちゃんのお父さんがやってきた。教授らしく、はじめからそうすればよかった…と後悔する。

そして、なんかいろいろありながらも解決し無事問題は解けました。





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