とりあえず俺は嫌だから


部室にいけばヒースが一人畳の上であぐらをかきながら携帯を触っていた。
今はヒースと2人きりにはなりたくなくて、部室を出ようとすればいつの間にか背後にいたヒースに腕を掴まれてしまった。


「説明しろ」
「だから何も無いって言ってるじゃん!」
「そんなわけねぇだろ」
「そんなわけあるから」
「.......」
「.......」



今日の朝のこと。#name#を迎えに行って一緒に登校しているときに、腰が痛いと言い出した。
は?と思った。ここ最近、#name#とヤってないし、俺といる間に腰が痛くなるような事はしてなかったはずだ。生理でもない。なのに、どうして腰が痛いんだと疑問になったと同時に頭に浮かんで来るのは俺じゃない男。
もしかして他の男とヤったんじゃないだろうか、と。



「じゃぁなんで腰痛くなんだよ」
「だからただの腰痛だからなんでも、へったくれもあ、り、ま、せ、ん、!」
「そんなこと言って、今日昼休みに喋ってた男だったりするんじゃないのか?」
「ヒース、もういい加減にして。あの子とは日直同じなだけで何もないから」


もともと#name#はスキンシップの激しい奴だ。可愛いし愛嬌もあるから勘違いする男をよく見てきたのは事実。恭介には特にベタベタする癖もある。
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