「早く起きなよ。いつまで寝てるつもりなの?」
「うぅ〜……もう少しぃ……」
 頭まですっぽりとかぶっていた布団から顔を出し薄目を開けて見ると、ツッキーは眉間にしわを寄せながらいかにも迷惑といったふうにこちらを見下ろしていた。
「はぁ……子供じゃないんだから」
 真上から降って来るため息が胸に刺さってチクリと痛む。
「うぅ〜……むにゃむにゃ……」
 けれど、晴天のあたたかい朝はやっぱり眠気の方が上回る。
「朝ご飯出来てるんだけど、そう、名前は朝ご飯いらないんだ。分かった。じゃあ僕一人で食べて片付けちゃうから」
「!!ちょ、ちょっと待って!」
 焦って起き上がったわたしを見てツッキーがふっと口角を上げる。
「何?もう少し寝るんじゃなかったの?」
「た、食べます!食べます朝ご飯!」
「ああ、ごめん。実は名前が全然起きて来ないからもう僕一人で食べて片付けたんだよね」
「えっ! うそ! そ、そんなぁ〜……」
「早く起きて来ないのがいけないんデショ」
「ツッキー……お願い……あ、朝ご飯……」
泣きそうになってるわたしを見て、ふっと笑い。
「嘘だよ。まだ食べてないから、早く準備して来なよ」
で、その笑顔にきゅんとする夢主
「さっすがツッキーだね!やっぱり優しい!そういうとこ好きだよ」
「はいはい、分かったから」
「照れてる〜」
2017 04/01
ツッキーは家事出来る系男子だと信じている
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