「痛っ…」 身体がズキズキと痛み、目を覚ました。 頭から出るぬるい体液に、鳥肌が立つ。 「血…か…」 頭から血が出ていた。でも、思っているほど痛くなく、ただ、視界がボンヤリとしている。 そうだ、私跳ねられたんだ…。助け呼ばなきゃ。 あれ?でも私に危ない!って言ってくれた人いたよね?なんで救急車とか来ないの?え、無視!? 朦朧とする意識の中で、いろんな事を考えてしまう。 とりあえず…、助けを呼ぼう! 「たす…て」 あれ、声がうまく出ない… 「だれ…た……けて」 くっそ…もう! 誰か〜、助けて〜! 「誰か、居るの?」 なんか、よく知ってる声が聞こえた。 「たす…けて…」 私に人が近寄ってきた。 あれは…金髪で…袈裟… 金髪で袈裟!? 要「どうしたの!?大丈夫!?」 は!?なんで!? 「か…なめ…さん」 とりあえず呼んでみると、要らしき人物は、大きく目を見開いた。 要「君、俺の事知ってるの?」 要さんが私の肩を少し持ち上げてくれる。 「要兄ー?そこに居るの?」 また聞いた事のある声が… 要「つばちゃん!!」 椿さん!?え、なに?ドッキリ? それとも天国!? 椿「え、誰それ?どうしたの」 要「知らないけど…でも…」 「つばき…さん…」 とりあえず助けて欲しいので呼んでみた。 椿「もしかして、もしかすると、俺のファン!?」 「ちが…う」 椿「違うんだー」 椿さんが笑っている。 もう、笑ってなくていいから! 「はやく…た…すけ…」 そこで私の意識がとんだ。