序章
「申し訳ないが、お父さんは連れてくから」
「……?」
「だから、まあ、なんだその……すまないね」
その言葉に、お父さんが崩れ落ちる音が重なった。
倒れた父の腹部辺りから流れ出る液体や、来客の持つナイフについた物体の真っ赤な色がやけに目にこびりついて。
倒れた父を肩に担ぎながら、動けない俺をあざ笑うように彼は言った。
「そうそう、誕生日おめでと」
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