短い人生で結んだ縁
「……彼が、私の兄なのですね」
彼、榊彩人は私の双子の兄だ。私は、残念ながら生まれて間もなく息を引き取ったらしいが。
「彼に、なんでお兄さんの話をしなかった?」
「……忘れてるのに、言う必要があるのですか」
「まあ、確かに……言わない方がいいのかもな。お兄さんもそれを望んでなかったし」
「そちらの……彩奈さんは何を望んだんですか?」
「弟がどうなったか教えてくれって。
――――自分を殺した相手なのにね。ずっと心配してた。……ああいうのブラコンって言うのかな?」
サツキ先輩は、冗談めかしてそう言った。
「彩奈さんは、先輩の……弟、ってことでいいんですか」
「そうだね。彼が生まれる二年前に流産になったのが俺だから」
「つまり私たちは兄妹だったと」
「まあ、そうだけど……気にしてるの? 兄妹でこういう関係になっちゃったこと」
そのままその整った顔が触れそうな位置まで近づいてくる。
「まあ、多少は」
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