宝石の魔法


ーー国々では「ほうせきのまほう」という童話が昔から語られている。国にはその物語に登場する「宝石をそのからだに持ってうまれた子ども」が産まれてくることがあり、その子ども達は国から特に大事にされるのだ。

「ほうせきのまほう」
とても有名な童話。随分と昔に創られたとさる。ズィマー国の出身が著者とされているが明確な著者は不明。柔らかい文字とあたたかな押し絵のその話が綴られた本は大切にズィマー国にある美術館に保管されている。

話はある国で身体の一部にみがかれた宝石のような特徴をもった赤子が生まれたことから始まり、その子どもの成長と共に起こる魔法のような出来事を描いたものである。

発表直後は評判にならなかったが、童話をなぞるように各国で身体の一部に宝石のような特徴を持った赤子が生まれたことでその評判は一変する。

宝石を持つ子
突然変異で生まれることが多く、遺伝との関係は確認されていない。希少な存在であり、国によっては特に尊重される。
しかし、その珍しい見た目から希少価値が高い「物」として見られることも少なくはない。
それぞれ宝石のもち方に特徴がある (詳細は下記参照)

特徴の種類
@表出型
身体の一部または複数箇所の皮膚が硬化し宝石のようになっている。基本的に皮膚の一部なので宝石を取り除くには皮膚ごと剥ぐしかない。宝石自体に神経はめぐってないが、皮膚と近いところには神経もあるらしく、引っ張ると痛い。基本的には先天性。稀に後天性の者もいる。最も多い型。

A身体補填型
身体の一部が宝石・結晶化している。神経が通っており砕いたり、削ったりすると痛みが生じる。神経が通っているので動かすことも可能。砕いても血液は何故かでない。修復は相性のよい他の宝石を特殊な金属で繋げることだが上手く動かないこともあるので推奨されていない。特に数は少なめ。

B後天性表出(身体補填)型
基本的に先天性で起こる宝石の出現が成長と共に現れる型。滅多にいない。どうやら皮膚のすぐ下にあったり、小さい結晶が成長と共に集まり表出するらしい。現在も研究中。

C分類不可
あまりにも数が少なく、前例がない型はこちらに分類される。現在確認されているのは自身の体液が空気に触れると体液が宝石になる「体液結晶化型」と他者の宝石を取り込むことで自身の宝石にしてしまう「結合型」



薄荷