ジーザス「な、なあ、ルーナ!」
ルーナ「ん?どうしたの?ジーザス」
ジーザス「あ、あのさ!ブリタナの街はどうだった?楽しかったか?」
ルーナ「うん!とても楽しかった!活気があって、皆が笑顔で、すごく素敵な街だったよ」
ジーザス「そ、そっか…!良かった……!」
ルーナ「なんていうか、わたしが居たヴェルヌの都会は鉄や石造りの建物とか、鉄道や飛行艇…便利なものは色々あったけど、犯罪も多いし、人間が皆せっかちに動いているような感じがしたけど…ブリタナは全然違うね」
ジーザス「まあ、ヴェルヌ本土は文明都市だからな。人が集まればそうなっちまうのは仕方ないさ」
ルーナ「そうだね…でも、そんな都市に居て、自分の考えていた『当たり前』を無条件に信じすぎていた…。まわりに意見を合わせてるだけだったんだね。わたしもジーザス達オズボーンファミリーを一方的に悪者扱いしたまま生きていたから…」
ジーザス「そんなことない!ルーナは俺の話を信じてくれたじゃねえか!俺、ルーナがブリタナに来てくれて…本当に嬉しいんだ。外部からブリタナに来て俺達のことを知ろうとしてくれる人間なんてほとんど居なかったからさ。だから、ありがとな、ルーナ」
ルーナ「ジーザス…!」
ジーザス「そ、それにルーナと…も、もっと知り合いたいっていうのもあるし…」
ルーナ「えっ?」
ジーザス「な、なななんでもねぇよ!そ、そうだ。夕食はシェフが腕によりをかけるって言ってたから楽しみにしてろよ。ブリタナ名産のリンゴを使ったデザートもあるってさ」
ルーナ「デザート!?楽しみ!それにしてもリンゴがブリタナ名産なんだね?」
ジーザス「昼間は案内できなかったけど、島の奥にリンゴ農園があるんだ。ブリタナのリンゴは変わった品種で海風を受けても傷まないんだってさ。収穫したリンゴは市場でも売ってるし、外国に輸出したりして結構人気があるんだ。あとは…ピザまん、だな」
ルーナ「ピザまん?」
ジーザス「ああ。リンゴが名産なら、ピザまんはご当地グルメってやつかな。食べ歩きにも最適だし、何よりロマーナで料理人をやってた親父さんが作る本格的なピザソースがたっぷり入っててめちゃくちゃ美味いんだ」
ルーナ「わぁ、美味しそう!…わたし、今までブリタナのこと全然知らなかった…。そんなに魅力もたくさんあって、人が笑顔で暮らしているところだったのに……でも、これからもっとブリタナの名産や名所を知っていきたいな」
ジーザス「お、俺が案内するから!ルーナ、一緒に…見に行こう…!」
ルーナ「うん!任せたよ、ジーザス」
ジーザス「お、おぉ!」
俺とわたし