──ソードマスター春千夜~誤植編~




事の顛末を簡単に説明しよう。




春千夜がチンカスソードをゲットする。




事の始まりは年の開けた1月3日、聖夜決戦を平定したタケミチが未来に帰り、一虎が場地をパチに誘った(中坊がパチに行くな)タイミングである。


場「おー、、今日?オレマイキーと春千夜と集まりあンだワ」
虎「春千夜??なんで???」


一虎は場地とマイキーが同じ道場なことは知ってたし、だからスゲェ仲良いのも知ってた。そこまでは知ってた。





場「あー、ンか、真一郎君と武臣君がマブで、その武臣君の弟が、



       春千夜。     」


虎「     はァ??     」






春千夜と言えば、一虎が隊長である伍番隊の副隊長である。家出した一虎の姉ちゃんと入れ替わりで、つい先月まで家出して羽宮家に入り浸っていた。斜めってるけど割とキレーな引越ししたから手伝った。家具の配置とかフローリングに傷つけんなとかクソうるさかったけど。




そう、一虎にとって、マイキーが連れてきた謎の女顔が春千夜だった。





場「あーだから、俺らって幼馴染?ってやつ」
虎「はぁあああ"あ゚〜〜〜???」




聞いてねぇんだけど。何?俺に嘘ついてたってこと??は???何お前ら、俺に嘘ついてたってコト!?????
ガラのワリィちぃかわである。

別に嘘をついていたわけではないのだが、メンヘラの一虎に人間関係を隠すというのは悪手すぎた。




場「いや、なんか居んじゃん?昔から遊んでたやつ」
虎「はぁあああ"あ゚〜〜〜???」



いねーーーーよ。こちとらクソ親父のDVでそんなやつ一人も居ねーよ。公園行ったらヨソの家のババアにヒソられるんだよ。あの家の子は遊ぶなとか言われてんだぞこちとら。遊び相手姉ちゃんしかいねーーーーーよ。






場「……え、お前、もしかして、ボッch」
虎「は?何?居っけど。オサナナミジ?居っけど。」
場「幼馴染な。」
虎「サウス君って幼馴染、居っけど???」
場「………ほーーん、」



こうしてブラジル生まれの一虎が誕生してしまった。たまげた虚言癖である。一虎は見栄はるために姉ちゃんまで巻き込んでブラジルまで高飛びしちまった。











で、年明け1発目の集会から険悪なのが伍番隊である。




一虎が春千夜と目ェ合わせねぇ。
春千夜もそんな一虎をいつものメンヘラだと思ってガン無視。
治安が終わりすぎである。族の集会に治安が悪いもクソもねぇが。



帰る時でさえ態度悪い一虎に春千夜はついにブチキレたのだが、それもガン無視で帰りやがった。


春「おい逃げんのかコラ"!!!!!」
虎「……………」
春「タマ無しのザコ虎"!!!!!」


なんで避けられてんのかもわかんねぇ。春千夜はそれなりに傷ついた。

そう、傷ついたのである。

ここで春千夜の現在を確認しよう。
タケオミッチとかいうトンデモ雑魚野郎の弟に生まれ、妹の面倒は押し付けられ、マイキーは事故って植物状態になり、真一郎君は目の前で飛び降り、助かったはずのマイキーには切り刻まれ、

今この世界にいる真一郎は、タイムリープのことを覚えていない。


つまり、本来の記憶がある春千夜は、独りぼっちである。







口を切り刻まれた後、マイキーに避けられるようになってさらに独りぼっちになった。

マイキーに認められたくて、喧嘩強くなりたかったけど千咒のほうが才能があった。


ひとりぼっちが加速して腐っていく中、マイキーに預けられた先が一虎の伍番隊だった。



羽宮一虎の名前は元々知っていた。姉貴がヤベェ伝説の女だってことも、マイキーに気に入られてることも。
だから、一虎のこと、最初はあんまし好きじゃなかった。


けど、副隊長していく中で、マイキーへの想いがマジってこと、情けねぇけどマイキーや俺の事裏切ったりしねーこと、姉ちゃん大事に思ってること、そういう部分に尊敬してた。

だから、血のハロウィンも、コイツは裏切ったんじゃねぇって思って、一虎助けるためにドラケンとマイキーに頭下げた。
は?場地?場地は知らねぇ、つかアイツ何考えてんのかわっかんねぇし。昔っから。




メンヘラとヤンデレは要らんことまで喋ってなんぼである。
お前ら喋れ。違ェ、ゲーセンで取ったマイメロちゃんに喋んな、お互いで喋れ伍番隊。




ム「……、どした、チヨ」
春「……………っす」




年明けたばっかのクソ寒ィ雨の日、帰ったら知り合いの小僧が自宅のクソ狭いボロアパートの玄関前で座り込んでいた。ムーチョは優しいので家にあげて、自分用に買ってきたおしること、冷蔵庫にあったチーズケーキをあげた。



ボッチの春千夜の心の拠り所は、一虎かムーチョだった。



別に何を聞くわけでもねぇムーチョだが、何を聞くわけでもねぇから春千夜は落ち着いたし、ムーチョもムーチョで、「どーせ一虎と喧嘩したんだろうな」ってわかっているので心配はしていなかった。
あの一虎の下で副隊長はキツいだろう、お前はよくやっている、くらいに思っていた。




「…………ヤスさん」
「…ん?どうした」
「…………ヤスさんって、いつから一人暮らしなんスか」
「……院出たときからだな。知り合いに働き口と、提携組んでるこのアパート紹介してもらった。」
「家、帰んなかったっスか。」
「…………まぁな。」
「………すんません、ヤなこと聞きました。」
「怒ってねぇよ、まぁ帰りにくかったんだよ、」



ムーチョの家はそこまで狂ってる家では無い。少なくとも羽宮家よりはマトモである。
ムーチョが、親が習わしてた柔道で、下半身不随の傷害事件を起こすまでは、マトモであった。


素性は知らねぇけど家出少年の春千夜は贔屓してた。ムーチョは、その時のムーチョを助けてくれた誰かになりたかったのかもしれない。



「帰りたくねぇなら帰らなくていい」
「………え、」



真一郎に、家帰って武臣と仲直りしろって言われがちな春千夜は、初めて自分の味方ができたように感じた。
真一郎も悪気があって言ってるわけでは無いのだが、、、、
武臣の軽い頭はどうしても下がらず浮いてくるので、仲直りするなら春千夜が謝るか春千夜が金持ちになってハエのように武臣が沸いてくるかしかない。
コウベを垂れるほど実ってねぇのだ。オツムが。




「……ただ、」
「……………ただ?」
「後悔はすんな。俺は家に帰ってねぇが、後悔はしてねぇ。今更俺の顔なんか見せたって、家族が苦しむだけだ」
「…………ス。」


寂しい男と寂しい男である。ここ暖房ついてる?あ、ついてる、25℃……すきま風かな…寒………。


「けど、オレ、」
「……?」
「オレはヤスさんの顔見れて嬉しいッスよ。」
「…………あ、そ。」








話がここでキレーにまとまれば、なんか良いム三ぽく終わったのだろうが、そうじゃないからこの記録があるのである。









「え?アタシ知らん間にブラジル生まれになってんの????」
「うん(ジュゾーーっ🥤)」
「うんじゃねーんだよ」



久々に姉弟そろってサイゼにやってきた羽宮一家はドリンクバーだけで1時間居座っていた。帰るかミラノ風ドリアでも頼め。


「しゃーねぇなァサウスに口裏合わせっしかねーか、、、


\ピリリリリ…………、/

あ、サウスぅ〜?お前今日からアタシらの幼馴染な。」
『オサナナジミィ〜?』
「そー、幼馴染」
『ハハッ(よく分かってない)、何でもいーが頼み事があるなら代わりになんかしろ』
「何かってなんだよ」
『オレの店で働け!!』



サウスの現在を説明しよう。
この間までたぃちゃん大寿のところでニートをカマしてたさっちゃんサウスだったが、最近ついに働き出したのである。
なんせヒマなので。たぃちゃん族から足洗っちゃったし。なんか経済とかの勉強始めちまったし。アマービレパイセン昼間大学だし。
思い立ったが吉日、サウスは格闘技バーを始めた。お前未成年だろバー経営すんなや。

ブラジルのツテとかで安くて強ぇ酒を提供しつつ、ツマミを出しつつ、ボコり合いで賭けて(違法)利益を出す。ツマミはたまに鶴蝶がバイトに来るのだが……

なんせ店員が店長のサウスだけなので、手が回りにくい。
最近繁盛してきて余計だ。バイトが欲しい。




というわけで今日から『格闘バー:テラノ』で働くメンバーを紹介しよう。



@虚言癖振り回しちまったせいで姉ちゃんに売り飛ばされた一虎
A武臣が未だにパイセンに借金返せてないせいで武臣に売り飛ばさた千咒


以上である。


バーカウンターの掃除を言い渡された一虎、開店してから格闘を言い渡された千咒、それぞれ配置に着いた。


元の世界線の一虎であれば掃除なんてできるわけねぇが、この世界の姉ちゃんに揉まれまくった一虎なら雑巾の使い方をマスターしている。
五条ボクシングジムで鍛えられた千咒は夕方からのためにアップをしている。武臣の妹を14年もやってきただけある。嫌な顔ひとつしねぇ。



昼休憩中……
虎「え、じゃあ千咒、……チャン?て女の子なのに兄ちゃんに売り飛ばされたってわけ?」
咒「おう!」
虎「え、格闘技とかできんの??」
咒「おう!」
虎「ノリ良」




この時点で一虎は千咒を春千夜の妹だとは知らない。





格闘技とは一人でやるもんじゃない。
2人以上で殴りあって成立する。

サウスはあくまでも店長なのでファイターにはならない。



では本日、千咒の相手をする予定なのは一体誰であろうか。









そう。
またしても何も知らない武藤泰宏さん(18)である。























その後、ムーチョに引っ付いてサウスの店までやって来た春千夜はバチキレである。




は?千咒売ってんじゃねーぞクソ臣コラ。

本当の世界線で、妹の頭を鉄パイプでイったやつの言うことでは無い。




姉ちゃんに売り飛ばされて働いてると思ったら喧嘩中の部下が来てブチキレだした一虎は何が起こっているのかわからかくてあせった。あせったが、何故か千咒が春千夜の妹で、兄貴に虐められてるってことはわかったので、春千夜に力を貸すことにした。



ムーチョはこの時まだ春千夜が三兄弟なことを理解していない。よくわかんねぇけど頑張れつって一人っ子(推定)の春千夜を送り出した。

送り出さなきゃ良かったと思うのはあと数十時間後の話である。





春千夜の愛機ニンジャに2ケツしどうやって武臣を成敗するかの作戦を立てる。
さっきまで喧嘩してたことなんてもう誰も覚えていない。


虎「その、武臣?って強いン?」
春「は?お前知ってんだろ」
虎「は?」
春「お前の姉貴とパイセンが金属バット持ってボコろうとしてただろ、ヤスさんも居た」
虎「アイツ!?あの雑魚そうなちぃかわおぢさん!?!???!!」
春「クソッ、やっぱアイツあそこでお前の姉貴にボコられて死ねばよかったのに…」
虎「……あ!!!俺の金属バット!!まだ返してもらってねぇ!!!」
春「デケェ声で叫ぶなバカ虎💢💢」



仲のいいギャル共である。



虎「てかなんか作戦とかあんの?オメーの兄貴腐っても黒龍だろ?」
春「参謀だから弱ぇーよ」
虎「春より弱いン?」
春「舐めてんのかカス💢💢💢!!!」
虎「つかあのオッサン卑怯なことしてきそーぢゃね」
春「武器なぁ…」
虎「バイクで轢、」
春「羽宮家いい加減にしろ」

なんだかんだ兄貴を交通事故で他界させたくは無いのである。

虎「…………あ、ムラマサ…」
春「ムラマサ???」



ムラマサとは、一虎が通っていた院でまことしやかに囁かれる伝説の剣である。




富、名声、力、この世の全てを手に入れた男’マイルドヤンキー王チンカスブシャー’
彼の出所際に放った一言は人々をシャバへと駆り立てた。

「俺の財宝か?欲しけりゃくれてやる。探せ!この世の全てをそこに置いてきた!」

ヤンキー達はグランドライン(首都高速)を目指し、夢を追い続ける・・・!






春「何だその腐ったワンピース、つかなにその、マイルドヤンキー王チンカスブシャーて。汚ねー名前だな…」
虎「これは誤植じゃねーよ」
春「誤植であれよ」
虎「いや、院でも特級のホラ吹きだったから誰も信じてねぇけどさ、○○神社の、社務所?の横の御神木の下に埋まってんだって」
春「場所割れてるワンピースはワンピースじゃねぇだろ💢」
虎「ラフテルとかさ、あんじゃん?」
春「嘘だったらタダじゃおかねーからな!」
























虎「ガチであったじゃん」
春「なんで埋まってんだよ」
虎「誰にも信用されなかったもんな」
春「そのチンカス可哀想だな…」



チンカス(マイルドヤンキー)の武器でチンカス(タケオミッチ)を成敗しに行くのである。








チンカスソードをGETしたギャルたちは再びバイクに股がってSSモータースまで飛ばした。


春「アイツだけは、許さねぇ」
虎「なんて!?パンツ!?パンツつった???!?」

飛ばしてるせいで風がヤベェ。声が聞こえなさすぎる。



春「オレの憎しみは消えねぇんだ…!!」
虎「(ニクシミ?肉のシミってこと?春ケッペキだかんなーー)」

春ケッペキだかんなー、ではない。これは単純に一虎の国語の成績が2なのが悪い。




ちなみにこのチンカスソードの初代持ち主(廃墟にあったのをパチッてきた)のは中一だった一虎の姉ちゃんである。院入ってる間にチンカスにパチられてバッチくなった。多分これから春千夜の潔癖フォースで滅菌してくれる。




そんなこんなでギャルの珍道中はソードマスター春千夜〜完結編〜へ続く。




まそっぷ。


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