旧陸軍の○事情
※明治軸へトリップ主
『鯉登さん、お聞きしたい事があるのですが』
「何だ」
『突撃一番とはなんでしょうか?』
「…は?」
『その辺の兵士さんが使い心地がどうのこうの話してて、何かなあ…と思いまして』
「………」
『まあでも多分そっち系の物なのかなと』
「なんだそれは。何故私が説明しなければならないんだ」
『たまたま鯉登さんがそこにいたからです』
「他の奴ではダメなのか」
『そんなに言えない事ですか?』
「……」
『余計気になるじゃないですか!ほらほら話して下さい!』
「目を輝かせるな!」
面倒な事になったと鯉登は内心で溜め息を吐く。
『どんな事でも受け入れますから…』
「ぐぬっ……」
未来の時代と今現在の時代では性に対する認識に違いがあるのだろうと半ば諦めた様子で鯉登はあれこれ考えるのを辞めた。
「…突撃一番とは、我々陸軍に配布されている避妊具の事だ。それは衛生兵から渡される」
『なんだかものすごいネーミングですね。一撃必殺!みたいな、一回したら終わりみたいな』
「やめんかバカタレ。話しを続けるぞ」
『はい!どうぞ!』
「軍は兵士の健康管理にはかなり気を使っている。集団で生活をしているし、集団で戦いに出るのだから当たり前だな」
性病や脚気、肺結核にはその伝染力の強さから特別な配慮がなされており、小さな紙袋に星印と突撃一番と印刷された避妊具を衛生兵が必ず配布するのだそうだ。若い兵士には特に。
「……売春婦などとの性交の際には必ず性病予防薬と併用することとしている」
『ほほう…』
やらしく聞こえない且つ分かりやすい鯉登の説明に名前は保健の授業を受けている気分になり、少しばかり楽しくなっていた。
『鯉登先生!ちなみに星秘膏とは何でしょうか!』
「………星秘膏とは、尿道に注入する軟膏状の消毒薬だそうで、それが性病予防薬と言われるものになる」
『ヒリヒリとかしませんか?』
「知らん」
『突撃一番の使い心地ってどうなんですか?』
「……知らん」
『鯉登さんも男ですもんね。やっぱそういう場所に行くんですか?』
「ええい、やかましい!オイはな、連隊旗手を意識しながら日々己と向き合っちょっど!そげん事よりも目ん前ん事じゃ!次くだらん事言ったら切るぞ」
『ひえっ…!』
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