流星の村

流れ星にお願いをすると願いが叶うという。星くずの町。一晩に数えられないほどの流れ星が見られる。ナグモはふと願いを唱えた。リウも願いを唱えた。きらり。夜中のことである。二人が泊まる宿屋の窓を、叩く音がする。固いもので叩いているようなノック音。目覚めの良いリウが先に気が付き、ナグモを起こす。カーテンを開けると輝く金平糖がガラスに向かって体当たりをしていた。なにが訴えているらしいが、しゃらしゃらと聞こえるだけで、なにを言いたいのかさっぱり分からなかった。宿屋の店主に聞けば、流れ星だという。なんと願いを叶えるためにきた、訳ではなく、反対に、願いを叶えてもらうために来たのだという。「面倒でしょうが叶えてやってくださいな」
 流れ星は朝日が昇るまで、しゃらしゃらと、分からない話をした。はしゃいでいるのか部屋の中をぴっぴっと飛び回ったり。ナグモとリウの頬っぺに1回ずつ体当たりして、空へと帰っていた。寝不足で結局起きたのは昼過ぎだった。
 


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