君の隣で愛しい時間
麗とプロデューサーの2人、
事務所のソファで番組資料として渡された写真集を眺めていた。
麗にとって、心打ち明けられる相手との時間。
仕事の話から他愛の無い話。
少しの沈黙も苦ではなく、優しい時間が2人を包んでいく。
ゆっくりとページをめくっていくと、
かくんっと隣の人物が船を漕いでいるのがわかった。
「プロデューサー…?」
小さい声で呼びかけてみたが反応はない。
そういえば、今週は忙しかったらしく、麗が事務所に到着した際、
やっと一段落出来た、と伸びをしていたことを思い出した。
「あ、ブランケットを…」
急いで彼女のデスクからブランケットを取ってきて膝にかける。
「いや、肩にかけた方がいいか?でもこのままだと体が痛いだろうか、クッションはないから……」
動揺して、思ったこと全てが言葉に出ていたが、そんなことは気にかからず。
悩んでいるうちに、すぅっと寝息を立てたプロデューサーが少し左側に傾く。
「あっ…」
パッと麗はプロデューサーの隣に座った。
次の瞬間、自分の肩にとんっと重みを感じる。
シャンプーの香りだろうか、甘い香りが鼻をくすぐった。
2人だけしかいない事務所、自分の心音がとくとくとうるさく響く。
いつも支えてくれている彼女を、今日は支えているこの状況に、何だか顔がほころんでしまう。
きっと目が覚めたら、すごい勢いで謝ってくるのだろう。
(だから、しばらくはこのまま…)
心音が先ほどよりももっと騒がしくなった。
でもそんな気持ちも今は心地が良くて、麗もそっと目を閉じた。