nostalgia

「ねぇ、ジュリウス。あなたは十分頑張っていますわ。だから……もう一人で頑張らなくてもいいと思いますの」

螺旋の樹。不思議な空間でジュリウスと向かい合う。久しぶりに会った彼の姿はボロボロで、それを見た自分は泣き出しそうだった。
涙を堪えてジュリウスへ手を伸ばす。帰ろう、と。
今度こそ。あの日、あのとき諦めてしまったジュリウスと共に帰るという願いを叶えるため。

「……帰りましょう、ジュリウス。わたくしにも、ブラッドのみんなにも、まだまだあなたが必要なのです」

俺が帰ってもいいのか、と。ジュリウスの瞳がそう訴えている。
ここまで来たのだから彼には帰ってきてもらわないと困るというのに。伸ばされたノルンの手を、ジュリウスは躊躇いがちに掴んだ。

*

ジュリウスの夢を見た。あのとき助けられなかった彼を、助け出す夢。
死闘の末に見つけたジュリウスはもう立ち上がる力も残っていないのではないかと思うような姿で。
嗚呼そんな夢を見てしまうなんてどれほど未練が残っていたのだろう。思わず自嘲する。
まだ諦めているわけではないしいつかあの夢のように助けたい覚めたら——否、必ず助け出すのだと思っているのだけれど。

「……あなたの為ならこの身を捧げることも厭わないでしょう」

願えばきっと、彼を助ける機会は訪れる。