信頼

リヴィがブラッドに入隊してから、少し雰囲気が柔らかくなったような気がする。
情報管理局に所属していた頃の彼女は同じ任務に行ってもあまり笑わなかったが今ではよく笑い、雑談にも応じてくれた。
尤も、当時は自分もジュリウスのことばかりで似たようなものだったかもしれないのだけれど。
ブラッドに慣れてくれたのだと思うととても嬉しい。自分が大切にしてきた場所だから、仲間が増えて、その仲間にも気に入ってもらいたいと思った。

「ねぇ、リヴィ。服が解れてしまったのですけれど……直したり出来ます?」
「見せてくれ」

リヴィは同い年なのに、お姉さんのようだと思う。
きっと以前だったらこういうことは真っ先にギルバートに相談したのだろうとぼんやり思った。
解れた服を見ていたリヴィは小さく笑う。

「後で直しておこう」
「あ、ありがとう御座います。やっぱりリヴィは頼りになりますわね」
「君は大袈裟だな」
「……わたくしは不器用ですし、リヴィみたいにいろんなことが出来るわけではありませんもの」

服を直そうとすれば直せないくらいボロボロにしてしまうだろう。自覚はある。
お嬢様だから、上流階級の生まれだから、なんて言い訳はしたくないし周りにもそう決めつけられたくはないけれど。

「もし時間があればわたくしに直し方を教えてくださらないかしら」
「それは構わないが、君は任務は大丈夫なのか?」
「相手は小型アラガミですわ。仲間がいますからそれくらい、すぐに終わらせますの。それまで待っていてくださいな」
「分かった。小型とは言え、気をつけろよ」

頼りっきりはよくないと分かっている。だからこそ、少しずつでも自分で出来るようになればと思った。