「俺たちは死なねぇ、絶対だ」
「私はユウゴといっしょに、いつか明るい未来を目指すわ」
それは幼き日の色褪せない思い出。
*
「…………ユウゴ、大丈夫?」
「ああ、大した傷じゃない」
牢獄に戻ってきたユウゴは傷だらけだった。
先のミッションで看守に反抗的な態度を取ったからという理由で罰を受けていたらしい。ペニーウォートというミナトではAGEへの非人道的な扱いは日常茶飯事で、看守に逆らって人命救助を優先した結果酷い罰を受けることも珍しくはない。
せめて手の届く範囲の命だけでも救いたい、なんて傲慢なのかもしれないけれど少なくとも私は手が届くのなら諦めたくはないし、だからユウゴの判断は間違っていないと思う。
ただ、看守を怒らせてしまった結果ユウゴが死んでしまったらと思うと怖くなる。
彼が簡単に死んでしまうことはないと分かっているけど、病気を患っても薬すら与えられず見殺しにされたAGEもいる。使い物にならないと判断されてアラガミの撒き餌として利用されたAGEもいた。
いつかユウゴもそんな目に遭ってしまうのでは、と不安にもなる。
「ユウゴの行動は間違ってない。だけど、あまり無茶はしてほしくない」
「お前にはあんまり言われたくねぇけどな」
「……確かにユウゴが死にそうになってたら私も同じことをしたと思う、けど」
ユウゴのことは信頼している。それでも人の死を間近で見すぎてしまった。死が身近な存在であるが故に、どうしても不安と恐怖は付きまとう。
「大丈夫だ、死ぬような無茶はしない」
「……うん、信じてる」
私たちは、いつかきっと、未来を掴み取る。
その為にも、ここで死ぬわけにはいかない。