「オランジュ」
「何でしょう」
身分違いの彼女と恋仲になり、夫婦となって暫く経つが彼女はやはり違う世界を生きてきた人なのだと実感する。
例えば、先日も大きなパーティーがあった。姫であるオランジュの夫として、当然メテオールも参加したのだが彼にとってパーティーは今まで殆ど経験のないことだ。
貴族に養子として育てられたとはいえ、元は孤児である。薄汚い格好をしていた。貴族に指さされ笑われたこともある。貴族の家に来てからも、あまりそういった貴族の集まりに参加する機会はなかった。
パーティー自体が嫌なわけではないけれど、あの空気には未だに慣れない。
「……まあ、オランジュの隣にいられるのがこの世でただ一人、俺だけの特権だと思えば悪くないけどな」
生まれはあまりにも違うけれども、彼女が選んでくれるのならば。
*おぼろ様宅オランジュさんお借りしました!